撮影日記 2009年11月分 バックナンバーへ今週のスケジュールへTopPageへ
 
 

2009.11.29(日) 南九州小旅行(後編)

 11月の中旬に、鹿児島〜宮崎への小旅行へと出かけている間に、恐れていた事態が起きた。
 事態とは、金魚を飼育している水槽の中の1つに病気が発生し、魚がすべて死んでしまうこと。その水槽では病気が発生しては投薬して治療することを繰り返していたのだが、今回は留守をしていたため投薬ができず、そのような結果になった。
 早期に発病に気付き薬さえ入れれば、ほんの数時間で外見上は治癒する。
 だが病気の原因は菌なのか細菌なのかは不明だが、どうも薬に対する耐性ができてしまったようで、根治することができなくなっていた。
 痛いのは、その水槽の中の魚は、来年卵を産ませるために隔離して飼育していた重要な魚だったことだ。

 金魚の飼育の中でも特に面白いのが繁殖であり、基本的には親の特徴を引き継いだこともが生まれると同時に、一方で親とはかけ離れたいろいろな体型の子供も生まれる遺伝の不思議。それからフナのような形の稚魚が、成長とともに金魚の形に変化していく発生の不思議。そしてさらに、遺伝のみならず環境の影響も強く受けて形が出来上がっていく環境生物学的な面白さ。
 元々興味がないどころか、むしろ人が作り上げたおぞましい生き物だいう認識だった金魚だが、仕事で写真を撮ったことをきっかけに随分のめり込んだ。
 がともあれ、親にする予定の魚が死んでしまったのだから、来シーズンはひたすらに撮影に打ち込むとしよう。
 
 そんな矢先、親魚にできそうなくらいにレベルの高い魚がオークションに出品された。値段は6000円と、魚のレベルにすると激安だった。
 ああ、ほしいなぁ。
 入札しようかな・・・・。
 いやいや、来シーズンは金魚はやめにして、撮影に打ち込むと決めたばかりじゃないか。
 でもなぁ、趣味というやつは、仕事が忙しい時にこそ、打ち込むのが楽しいのである。
 僕は、ウジウジと情けないくらいに迷いに迷った。入札に値するようなレベルが高い魚が同時に2匹出品されていた。僕は、もう少し様子を見て、誰も入札をしないのならオークションの終了間際に最終的に判断をすることに決めた。
 果たして、やはりいい魚だったのである。その2匹にはいずれも入札をする人が現れた。
 1円スタートのようなオークションは別にして、金魚の場合はオークションと言っても激しく競るようなことはあまりなく、誰かが入札したら、それはまるで売約済みのような雰囲気さえある。
 結局僕も、人が入札をした時点で、その魚にはもう入札をしないことを決意した。
 2匹は、それぞれ6000円で競り落とされた。
 やっぱり入札しておくべきだったかな・・・
 いや!お金を使わずに済んだし来シーズンは撮影に集中できる。
 しまったなぁという気持ち。そして安堵したような気分が入り混じり、実に複雑な気分だった。

 金魚をオークションで?と意外に思う方もおられるだろうから少々説明しておくと、高名なブリーダーはいつでも誰にでも魚を売るわけではないようであり、特にいい魚は、ブリーダーと顔なじみの熱心な買人が流通させているような節がある。
 そして多くの売人は、マニアのような人たちであり、おそらく本職ではないのだと思う。
 だから、オークションで販売する。
 いい魚は一般のペットショップではまず手に入れることはできないし、仮に買えたとしても、目玉が飛び出るくらいに高価なのだ。

 (写真展のお知らせ)
山田緑地にて写真展を開催します。内容は、以前に平尾台やグリーンパークで展示したものと全く同じものです。平尾台やグリーンパークでの展示をご覧にならなかった方は、是非お越しください。
期間  11/8〜12/6  
その他 9:00〜17:00 火曜日休館 入園料無料 駐車場300円
内容  野村芳宏 西本晋也 武田晋一による3人展

 

2009.11.28(土) ニコンとキヤノン

 下の2枚の画像だが、どちらの画質がいいように感じられるだろうか?



 
 撮影に使用した機材は1つが CanonEOS5D (EF100mm F2.8 マクロ USM) で あとの1つが NikonD700 (AF-S VR Micro-Nikkor ED 105mm F2.8G) 。
 いずれも画質のモードをスタンダードに設定。RAWで撮影し、各社のRAW現像ソフトでTIFFに変換。
 さらにTIFF画像は、2枚の画像がお互いに似た感じになるようにフォトショップでレベル補正する。具体的には、画面右上の白の明るさが同じになるように、そしてシャドー側は黒がつぶれしないギリギリのところまで締める。

 画像の特徴を書くと、1の画像はピンポン玉の立体感がいい。丸みがよく表現されており、これが球であることが良く分かる。
 2の画像はピンポン玉は平たんに見えるが、代わりに全体の感じや文字がわずかだがシャキッとして見える。

 それぞれの撮影に使用したカメラは、1がキヤノンEOS5Dで、2がニコンD700だ。
 ニコンのカメラは概して物の輪郭が良く写る。だから輪郭がはっきりした被写体の撮影に適する。文字や角ばったものや機械のような人工物はニコンを使うとよく写る。
 一方でキヤノンは輪郭ではなくて、中身の部分が良く写る。だから丸みを表現したい時やカチッとした輪郭がない水やゼリーのようなものを表現するにはキヤノンがいい。
 物がシャープに写ると言っても、輪郭がシャープなのか、あるいは中身の部分がシャープなのか、おおかまに言えば二通りある。
 では、昆虫を撮影したい場合にはどちらが適するだろうか?
 もしもトンボの体の立体感をより忠実に現したいのならキヤノンがいい。だが、トンボの模様をシャキッと描写したいのならニコンがいい。
 要は、自分の目的と目的にあった道具選びと使いこなしである。 

 時々「キヤノンのカメラやレンズはシャープに写らない」という人がおられるが、シャープに写すことに限って言えば、キヤノンの方が若干使い手を選ぶ面があるかもしれない。
 と言うのも、キヤノンの道具は球を球らしく撮影することを得意とするわけだが、球を球らしく撮影するためには道具云々の前に照明のテクニックが必要になり、物が立体的に見える照明、球が球らしく見える照明が施されていることが大前提になるから。
 つまりキヤノンの良さを発揮させるためには、照明のテクニックが必須。
 具体的には照明の位置が大切。
 さらに、これは意外に多くの人がおろそかにしているのだが、照明の大きさを適正にする必要がある。光が大き過ぎると被写体全体が均一な明るさになってしまい、立体感を損なってしまう。
 だから小さな被写体を撮影する場合には小さな照明器具を、大きな被写体を撮影する際には大きな照明器具を、と照明の大きさを使い分ける必要がある。
 野外での撮影の場合はスタジオのように光をコントロールできないから、太陽の位置や状態をよりよく見極められる力量が求められる。
 キヤノンのレンズにMP-E65mm F2.8 1-5×マクロフォトというレンズがあり、このレンズは高倍率になるとあまりシャープではないという人がちらほらおられる。
 だがそこにはレンズのシャープさの問題の他に、被写界深度の問題があるし、さらには、照明の大きさの問題も多分にあるような気がしてならない。
 高倍率で撮影する場合は、当然被写体はとても小さいわけだから、照明も小さくして、被写体に適正な明暗を与えなければ、キヤノンのレンズが得意とするシャープは引き出すことができないのだ。

 (写真展のお知らせ)
山田緑地にて写真展を開催します。内容は、以前に平尾台やグリーンパークで展示したものと全く同じものです。平尾台やグリーンパークでの展示をご覧にならなかった方は、是非お越しください。
期間  11/8〜12/6  
その他 9:00〜17:00 火曜日休館 入園料無料 駐車場300円
内容  野村芳宏 西本晋也 武田晋一による3人展

 

2009.11.27(金) 浅い水辺


OLYMPUS E-620 ED 9-18mm F4.0-5.6(改造)

 広い範囲を写すことができるレンズのことを広角レンズなどと言うが、広角レンズを使って被写体にぐっと近づいて撮影すると、画像の周辺の像が悪くなることが多い。
 また、今日の撮影に使用したオリンパスの広角レンズには、小さな生き物を撮影するために改造が施されているのだが、その改造をすると、やはり画像の周辺の像が若干悪くなる。
 さらに、広角レンズを水中で使用した際にも画像の周辺の像が悪くなり、特に小さな被写体に近づいて撮影する際にはそれがひどく目立つ。
 つまり、広角レンズを使用して、水中で小さな生き物にぐっと近づいて撮影することは、画質の面から言うと、二重苦、三重苦の状態なのだ。
 小さな生き物と言っても、鳥くらいの大きさがあれば、それが気になるほどのことはないが、何といっても僕の被写体は1〜2センチ程度の小物。
 前にも書いたことがあるが、とにかく道具が難しい。

 今日は、新しく届いた道具を試すために、森の水たまりに出かけてみた。結果は完璧と言うわけではないが、今まで試したものの中ではベスト。
 画質面での問題が目立たないように撮影に神経は使いそうだが、十分に許容範囲だ。
 カメラはオリンパスのE620であり、それを水中撮影用のケースの中に収める。
 水中撮影用のケースのレンズ部分により大きな径のガラスを使えば、画質はもっと良くなる。
 が、それと同時に、ガラスが大きすぎ、浅い水の中には沈めることができなくなる。今日の画像は、くるぶしよりも浅い水の中で撮影したものだ。 
 陸上用のカメラをケースに入れて水中に沈めるやり方では、おそらくどんなにお金をかけても、完璧はあり得ないだろう。
 唯一の方法は水中専用のカメラを使うことであり、かつてはニコノスRSという凄いカメラがあった。

 (写真展のお知らせ)
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期間  11/8〜12/6  
その他 9:00〜17:00 火曜日休館 入園料無料 駐車場300円
内容  野村芳宏 西本晋也 武田晋一による3人展

 

2009.11.25〜26(水〜木) 南九州小旅行(前編)

「別に用事があるわけではないのだけど」
 と写真業界で仕事をしている仲間からの電話。時々、そうしてあてもなく話をすることがある。僕の方は、ある生き物について教わりたいことがあったのでちょうど良かった。
 一旦話を始めると、話題は生き物の話に留まらないことも多い。
「そう言えば、ちょっと前に鹿児島の知覧に行ったみたいですけど・・・」
「そうそう、写真って何なんだろう?とたまに考えるけど、写真は凄いな!と僕が一番強く感じるのが、特攻隊として飛び立っていった人たちの肖像写真を見たときなんですよ。それを知覧に見に行ったんです。」
 当時の人たちの顔や表情が写っていることは、僕にとって理屈抜きに凄い。
 写真による時間を止める力。写真には、記録性、報道性、芸術性、絵画性、エンターテインメント性などいろいろな側面があるが、僕の心を動かすその写真は、記録としての写真だった。
 仮に自然にカメラを向けるとしても、僕は写真を使って時間を止めたい気持ちが強い。
 
 知覧に行ってみると、写真よりも凄いのが遺書だった。そして、遺書の中には詩の形体で書かれたものもあることには驚かされた。

あんまり緑が美しい
今日これから
死にに行くことすら
忘れてしまいそうだ。
真っ青な空
ぽかんと浮かぶ白い雲


 今の日本人が、死に臨んで詩を書くことができるだろうか。多くの特攻隊員は10代後半から20代前半の若者だったのである。
 それらの詩を読むと、プロフェッショナルな詩人が書いた句さえもが、ままごとのように思えてきた。そして、自分の気持ちを直接的に表現する論説文的な表し方では、決して伝えられないものがあることを思い知らされる。

 展示物を見ていると、
「教育の影響で、こうして洗脳されたんやねぇ」
 という声も聞こえてくるが、僕は、どうしてもそれに同意できなかった。
 なぜなら、あまりに多くの遺書の中に、お父さんやお母さんは天寿を全うしてくださいといったことが書かれているから。自分が犠牲になることで敵の侵入を防ぐことができれば、みなが命をながらえられる。それは、わが子が不治の病に冒された時に自分が代わりになりたい、と親が思う気持に近い、洗脳というよりはむしろとても人間的な何かであるように、僕には感じられた。
 戦争を賛美するつもりも肯定するつもりもないが、もしも運悪くそんな時代そんな場所に生まれてしまったなら、つまり自分の理想が許されない時に、人はいったいどう生きたらいいのだろう?
 今この時代に、それを洗脳だったと言うことや、日の丸・君が代反対などと学校でもめるのは、何の答えにも反省にもなってしないような気がしてならない。

 詩と言えば、僕はこの日記を書くにしても写真を撮るにしても、論説分的な切り口になるように、いつも心掛けている。間接的な表現はなるべく用いず、可能な限り直接的に書く。
 だが、だからと言って詩のような間接的な表現を否定するつもりはない。 
 僕が直接的な表現にこだわるのは、僕の心の中には詩でなければ表すことが出来ないような深い何かが存在しないからに過ぎない。
 そんな僕が詩的な表現を積極的に用いたなら、単なるナルシストになってしまう。別にナルシストが悪いわけではないと思うが、僕の好みではないのだ。
 ただ、特攻に行くようなことがなくても人は全員いずれ死んでしまうので、それが迫ってきた時に自分を何と表現するかは、大切なことではなかろうか、と想像する。

 (写真展のお知らせ)
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2009.11.23〜24(月〜火) ニコンD700と内蔵ストロボ

 カメラに組み込まれているストロボのことを内蔵ストロボなどと呼ぶが、内蔵ストロボは安いカメラに組み込まれていることが多く、逆に、高級なカメラには組み込まれていない。
 内蔵ストロボはオマケみたいなものであり、高級機を使って気合いを入れた撮影をする場合は、多機能な外付けのストロボを使ってくれ、ということなのか。あるいは内蔵ストロボが組み込まれる部分はカメラののぞきこむ部分(ファインダー)に近いので、それがあることによってファインダーをのぞいた時の見え具合が悪くなってしまうなど、二者択一の要素があり、高級機の場合は、そちらの方が優先されているのだろうか。
 では中級機はどうかと言うと、ニコンのカメラ・D700には組み込まれているが、キヤノンのカメラ・EOS5Dにはない。
 小さな生き物の撮影に関して言えば、その内蔵ストロボの存在は非常にありがたい。特に、ニコンのカメラの内蔵ストロボは、発光の具合をとても細かく調整できるので実にイイし、それだけの理由で、EOS5DではなくてNikonD700を選択する人がいても、全く不思議ではない。
 さらにニコンが優れているのは、ニコンの内蔵ストロボにはコマンダーモードといって外付けのストロボをワイヤレスで光らせる働きがあること。
 この機能は大変に便利であり、非常に多彩な照明を、手軽に施すことができる。
 たとえば内蔵ストロボを光らせると同時に、被写体の横の方から外付けのストロボを発光させると、立体感のある写真が撮れる。
 僕の場合は、内蔵ストロボの光をやわらかくするために、内蔵ストロボの前にアクリル板をかざすことが多い。そのアクリル板越しの柔らかい光で被写体全体を照らし、横からの別のストロボで被写体にメリハリをつけるのである。



 内蔵ストロボの光は不要だけど、外付けのストロボの方は発光させたい場合は、内蔵ストロボの前に光をカットする専用の黒い板を取り付ければいい。
 すると、内蔵ストロボの発光に反応して外付けのストロボは光るが、内蔵ストロボの光は黒い板にカットされて被写体には届かなくなる。


 内蔵ストロボに反応して光るストロボとしては、ワイヤレスリモートスピードライトSB-R200が小さくていい。



 そのSB-R200を特注のブラケットに取り付けてみた。
 ブラケットはT字型をしており、クイックシューとカメラ本体の間に挟むようにして固定してある。
 T字の両端には、先ほどのストロボ・SB-R200を取り付けることができる。



 SB-R200は、カメラの内蔵ストロボと組み合わせて上手に使えば、大変に便利なストロボだと思う。
 内蔵ストロボなんて不要だ、という人も少なくないようだが、そんな人も、一度内蔵ストロボのコマンダーモードを使うと、おそらく内蔵ストロボはぜひ欲しいと感じるのではなかろうか。

 ただし、何で?と言いたくなるような、不満を感じる部分もある。
 それは、ストロボのシュー(付け根)の部分の形状が非常に特殊な形をしていることだ。だから、僕のように自作のブラケットに取り付けたいと思っても、直接取り付けることができない。
 もしもシューの形状が一般的なストロボと同じか、または三脚と同じサイズのネジ穴がきってあれば、そうした使い方もたやすくなるのに。
 SB-R200を三脚などに固定したい場合は、専用のアダプターを1つかませなければならない。
 ところがそのアダプターが妙にでかくて、全く機能的ではない。
 僕の場合は、アダプターの中のストロボを取り付ける部分だけを切り出して、小さくして使用している。



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2009.11.22(日) 室内撮影

 直方市の西徳寺幼稚園の先生方や子供たちに協力してもらい、先日、ある企画のための写真を撮影したのだが、室内での撮影が大変に難しくて、随分悩まされた。
 撮影の前日に2時間ほど下準備をしておいたにもかかわらず、準備の際に撮影した画像を帰宅後によく確認してみると、どれもできが悪かった。
 そこで当日の撮影は、下準備の際のやり方とはまったく違う手法を選択するというぶっつけ本番になった。
 室内は室内でも、スタジオは写真を撮る場所であるから写真がよく写るのは当り前として、そうではない場所での室内撮影と言えば、元々難しい。写真を撮影するには光が必要になるが、室内ではその肝心な光が少ないのである。
 ただ、高感度での画質がいいデジタルカメラが登場して以来、暗い室内での撮影がた易くなり、例えば写真展の会場などで展示の様子を撮影してみたり、水族館などで写真を撮るなど、室内撮影を試す機会が増えた。
 そしていつの間にか僕は、室内での撮影が難しいというイメージをあまり持たなくなっていた。
 ところがその幼稚園での撮影では、やっぱり室内は難しい!と改めて思い知らされた。
 なんであんなに難しかったんやろう?
 そうか!写真展の会場や水族館などの場合、照明器具は基本的に物をよく見せるような位置に設置してあるが、幼稚園の場合、照明は撮影をしたり、ショーを見せるためのものではないので、そこで写真を撮ろうとすると、場合によっては非常に難しいのだ。

 ただ、以前に比べるとマシになったと思うのは、今回は、
「ああ難しかった。もうしばらく、この手の撮影はしたくない。」
 ではなくて、
「この手の撮影も完璧にできるようになりたいなぁ。」
 と本当の意味での元気が湧いてきたこと。
 いやいや、昔もこの日記にはそうした撮影でも上手くなりたいと書いたような記憶があるが、それには多分に痩せ我慢が含まれており、本音は疲れ果てていたのだ。僕の場合、この日記の中では大上段気味に振りかぶり、放言し、あとで本物の自分んがそのレベルに追いつこうともがくような自転車操業が多い。
 幼稚園での撮影を終え、帰宅をして、ゆっくりと風呂にでも浸かろうと準備を整えていたら、電話がなり、またも室内撮影を請け負うことなった。

 急に室内での撮影に適したレンズが欲しくなってきた。室内での撮影に適したレンズは、俗に明るいレンズなどと呼ばれるが、明るいレンズには非常に高価なものが多く、気軽に買えるものではないが、そのうち少しずつ揃えていきたいなぁ。

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2009.11.19〜21(木〜土) 土地は国有にすべき?


NikonD700 TAMRON SP AF28-75mmF/2.8 XR Di LD Aspherical [IF] MACRO

NikonD700 TAMRON SP AF28-75mmF/2.8 XR Di LD Aspherical [IF] MACRO

「日本人は自然をもっと大切にせんといかんのやないの?」
 と子供のころ父に疑問をぶつけてみたら、
「日本は工業でお金を稼いでいるから、こんなに恵まれた暮らしができるけど、自然を最優先にしたら、こんな暮らしはできなくなるけどそれでもいい?恵まれない国の子供たちを見てごらん。」
 という答えが返ってきたことがある。
「でもカナダみたいに、自然を大切にして、ちゃんと豊かに暮らしている国もあるよ。」
「カナダは国土が広くて資源とかも持っているから、日本とは比較にならんよ。」
 僕の父は自然よりも経済を重視する考え方であり、自然が大好きだった少年時代の僕にとって、まずは論破しなければならない壁だった。
 今なら、世の中は自然愛好家ばかりではないのだし、日本人全体のことを考えれば、恐らく、父の言うことは正論であろうと思う。
 「エコ、エコ」と叫ばれる今日だって、エコを考えなければ例えば石油だってやがて枯渇するし、気温が今のペースで上昇したりすれば今日の産業が成り立たなくなるという基本的に経済の話であり、自然愛好家が考える自然を慈しむこととは全く別のこと。その証拠に、国政選挙で自然を旗印に掲げたって、日本ではまず当選することはあるまい。
 せいぜい、日本は工業を主体にしながら、なるべく無意味に自然をそこなわないように工夫をして暮らしていく、というのが正解なのかもしれない。
 何を隠そう、僕自身もどっぷりと便利な生活に浸っているのだから、
「もっと自然に目を向けて。」
 と主張するのは、もしかしたら、無責任で無神経なことなのかもしれないと思うこともある。

 一方で、もっと自然に目を向けて、とただ主張をするのでなく、
「こうしたらいいんじゃないですか。」
 と新たな暮らしを提案できるようになりたいと思う気持ちがある。
 ずいぶん前のことになるが、フランスだったか欧米のどこかの国で、温暖化に備えてワインの原料になるブドウの生産場所をより北に移している、というレポートをテレビの番組で見て、なんて計画的で合理的なんだろう、と唸らされたが、人のライフスタイルにもいろいろなやり方があるに違いなく、そんなスタイルを自分で提唱するのである。
 ヨーロッパのワイン畑のことに関して言えば、それと同じことは、土地に執着する日本人には難しい相談かもしれない。
 そう言えば確か司馬遼太郎さんの著作の中に、土地は国有にすべき、というような内容の本があったように記憶しているのだが、土地が国有になり国民は国から土地を借りる形になると、人の移住がた易くなり、気候変動に合わせて耕地を移動させることだって可能になるだろう。 
 ハブは羽田だとかいや成田をどうしてくれるなどというもめ事も、最初からおこらなかっただろう。
 また、自然という観点から考えた場合なら、地域によって、ここは自然を最優先にする場所とか文明を最優先にする場所と決め、人がその志向によって自分が好きな土地へと移住し、すみ分けるようなことが可能になるのかもしれない。
 それが実現すれば、その場合は間違いなく、里山の豊かな自然が残るのではなかろうか。自然が優先される地域では、自然を大切にしようとする人が絶対的に正しい。僕は最近、そんなスタイルをたまに妄想することがある。
 ただ、故郷の見慣れた景色って、そこがどんなイメージの場所であろうとやっぱりいいよなぁ。たとえ、炭鉱のすすけたイメージの筑豊の景色だって。

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2009.11.17〜18(火〜水) 事業仕分け

 民主党による事業仕分けは、なかなか興味深い。子供向けの本の仕事をしている僕にとって、教育だとか本だとか自然などに関連する予算がどのように扱われるのは気になることであり、つい報道に夢中になってしまう。
 昨年のことになるが、母校である直方北小学校で子供たちに話をした際に、学校で取り組んでいる30人31脚について、当時の校長先生が熱い話を聞かせてくださった。
 子供たちは休みの日にも練習を重ね、大会に出場し、記録を狙っていること。
 でも、大会でただ勝ことではなくて、全員が参加することを最も重視していること。確か、全員が参加するために、より不利な、30人よりも多い人数で参加していると聞いたような記憶がある。
 北小学校での30人31脚への参加は強制ではなく、参加したくないという子供も、少ないがいるということ。だがそんな子供たちにも気長に説得をした結果、当時の学年に関しては、全員が参加しているという話だった。
 僕はその話を聞いて先生方の情熱に胸が熱くなり、小学校の恩師の顔を思い浮かべた。きっと、僕らもそうしてもらったのだろうなぁと。
 だが同時に、僕との立場の違いも思った。
 立場の違いとは、もしも北小学校のその子たちの中から写真家とか作家などが出てくるとしたら、それは、先生方がある意味評価していない、30人31脚には参加したくないという子供の中から出てくる可能性が高いように僕には思えることだった。
 もちろん、写真家の中にも順調にエリートコースを歩んできた人もおられるのだが、そうではない、大人や先生に理解されにくかった人がどうも多いように思うのである。
 僕は、学校の枠にどうしてもはまらない誰か、先生方には理解できにくい誰かなど、そんなごく一部の子供に会いにいった。
 何という無駄なんだろう!と正直思う。いるかいないかさえも分からない誰かに向けて、いたとしても極少ない人数の誰かに向けて話をするのだ。しかもお金をもらって。
 もしも、それが事業仕分けされたなら、
「意義は理解できますが、あまりに無駄が多過ぎます。」
 と切り捨てられてしまうのかもしれない。

 僕自身も、たぶんそんな子供だったのではないかと思う。先生に褒められた記憶がないし、それどころか問題がある子供として扱われていたのだが、大人の立場で小学校に行ってみて、なるほどなぁとそれが理解できる気がした。
 学校はそもそも集団生活の場なので、理解してくれないと先生を批判したいのではないが、集団生活の場での正義とか正しいことがすべてではない、と僕は思う。
 僕の場合は、うちに仕事の関係で出入りしておられたTさんの存在が特別だった。僕の父は生き物や自然にあまり理解がないのだが、父に代わってTさんが僕を渓流釣りに連れて行ってくださった。
 そしてそれは、僕にとって、今だに至高の時間だ。
 僕のように普通ではなかった子供は、どんな形でもいい、学校をサボってもいいし、大人の言うことを聞かなくてもいいから、そんなものに一生で1つ出会えればいいような気がしてならない。
 これは、エリートには当てはまらない話である。

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内容  野村芳宏 西本晋也 武田晋一による3人展

 

2009.11.15〜16(日〜月) 雨


NikonD700 Distagon T* 2.8/25mm ZF

 先週、鹿児島〜宮崎へと小旅行に出かけている間に、北九州でも結構な量の雨が降ったようで、イノシシが泥を浴びにきていた湿地は、御覧の通り、水たまりに逆戻りした。
 こうなるともうイノシシはやってこないので、しばらくの間は、イノシシの撮影にトライすることができない。
 これが自然写真の難しいところである。
 が、イノシシの撮影は結果が出ていなかったので、ちょうど良かったのかもしれない。撮影が上手くいかない時にムキになり過ぎ、1つのことに執着し過ぎると、仕事全体のバランスが壊れてしまう。
 野球に例えるなら、ピッチャーがカッカしている時は、誰かがタイムを取って仲間がマウンドに集まるように、雨やその他が、僕にとってちょうどいい間を作ってくれることがよくある。
 自分にとって不本意だったことが、意外にもあとでプラスに作用することは、決して珍しくないように、僕は感じる。
「今は夢が持てない時代であり、将来が明るくない。」
 といったことを主張する方が多いが、将来が暗いとか明るいかなんて、神様でもあるまいし、そんなこと誰にもわかるもんか!と僕は思う。

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2009.11.12〜14(木〜土) 天候

 九州南部への小旅行の3日目の夜は、昆虫写真家・新開孝さんのお宅にお邪魔して、いろいろと仕事のやり方を目で盗んできた。
 盗んできた、と言ったら貪欲な感じがして写真家としてはかっこいいが、何のことはない、影響され、真似をしたくなったのに過ぎない。
 新開さんの仕事場を見て、僕は潜水艦のことを思い浮かべていたのだが、新開さんの日記に潜水艦のことが書かれていたのには驚いた。
 潜水艦乗りは、狭い潜水艦の中で過ごすためにいろいろな工夫をするらしく、帽子なども、周辺の機器に触れないように、つばを折り、幅が細くなるようにしてかぶるのだ、と以前どこかで聞いたことがある。

 今回の小旅行の間は、とにかく天候がめまぐるしかった。
 前日の天気予報はすべて外れて、雨の予報の日に青空が、青空の予報の日には雨が降った。
 僕は、撮影の際には気象条件を最優先にするので、そんな時は、どこで何を撮影すべきなのか、大変に迷う。
 そして、大変に優柔不断な態度を取ってしまうことが多い。
 よし、あそこに行こう!いや、あっちにしよう。
 いやいや、元に戻ってあそこかな?いや、やっぱりあっちにしてみようか・・・、と同じ道路を違う方角に行ったり来たり。
 結局、どこで撮影することもできず、水族館を見物することに終わった日もあった。
 帰宅後に冷静に考えてみると、気象条件がいよいよ難しい時は、水辺にこだわらず、農作物や農村を撮影したり、文化的なものにカメラを向けてみるのもいいかもしれない。


NikonD700 TAMRON SP AF28-75mmF/2.8 XR Di LD Aspherical [IF] MACRO

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その他 9:00〜17:00 火曜日休館 入園料無料 駐車場300円
内容  野村芳宏 西本晋也 武田晋一による3人展

 

2009.11.11(水) 大浪池

 サワサワとかすかな音が聞こえてくる。
 さて、沢が近くにあったけ?
 音は次第に大きくなり、やがて雨が降り出した。僕が耳にしたのは、遠くから雨がやってくる時の音だった。
 静かなのっていいな。雨がやってくるのが聞こえるくらいに静かであって欲しい。

 僕は、だいたい音がうるさいのが嫌いだ。
 東京の大都会の何が苦手かって、あの騒がしい音である。
 どんな美人だって、声が大きな人や甲高い人とは、まずお付き合いする気にはなれない。
 いやいや慣れるよって?
 これは筋金入りであり、恐らく絶対に慣れることはないだろう。
 そもそも武田家は、僕の弟をのぞいて、みな音に無神経であり、バターンとドアを閉め、ドスドスドスドスを大きな音で歩き、遠くから大きな声で人を呼び、2階の部屋のインターホンの鳴らし方も実にけたたましい。
 約40年そんな環境で過ごしたのに、全く慣れることができないのだ。

 さて、時々激しい雨が降るが晴れ間ものぞくので、思いきって山に登ってみることにした。
 目的地に到着し、ちょうど青空がきれいだったから写真を撮ろうとカメラバッグの中をのぞき込み、カメラを手にして景色の方角を振り返ってみたら、わずかな時間の間に辺りが一面に真っ白になっていたので、我目を疑った。
 そして、雨が降り出した。
 しばらくすると、今度は青空がやってきた。
 大浪池は、火山の噴火口に水が溜まってできた池であり、一周4キロというから歩いてみようかと思ったが、雨のことを考えて、下山することに。
 すると、その途中で激しく降り出したから、山を降りて正解だったと喜ぶ。
 が、しばらくすると、今度はまた見事な大空が。
 いやいや、やっぱり一周回るべきだったか!
 今日はとてもめまぐるしい。


NikonD3X AF-S VR Zoom-Nikkor ED 70-300mm F4.5-5.6G(IF)

NikonD3X AF-S VR Zoom-Nikkor ED 70-300mm F4.5-5.6G(IF)

NikonD3X AF-S VR Zoom-Nikkor ED 70-300mm F4.5-5.6G(IF)

NikonD3X Ai Nikkor 20mm F2.8S

 (写真展のお知らせ)
山田緑地にて写真展を開催します。内容は、以前に平尾台やグリーンパークで展示したものと全く同じものです。平尾台やグリーンパークでの展示をご覧にならなかった方は、是非お越しください。
期間  11/8〜12/6  
その他 9:00〜17:00 火曜日休館 入園料無料 駐車場300円
内容  野村芳宏 西本晋也 武田晋一による3人展

 

2009.11.10(火) 関之尾の滝

 コツコツ、と車の屋根をノックする雨の音。
 昨晩から、いったい何時間くらい目を閉じ続けていたのだろうか。ここのところはちょっとばかり疲れがたまっていたこともあり、今朝は心ゆくまで眠ることに。
 午前9時半。本格的に目を覚ます。
 本来の予定では、山に登って紅葉でも見物しようかと思っていたが、これほどまとまった量の雨が降ってしまってはあきらめる他ない。
 そこで、鹿児島と宮崎の県境にある有名な滝に、ちょっくらカメラを向けてみることにした。
 

NikonD3X AF-S VR Zoom-Nikkor ED 70-300mm F4.5-5.6G(IF)

 あとはひたすらに、考え事にふける。
 まずは、本のこと。
 僕は本の世界で勝負をしたいと考えていることは、何度も書いたことがある。
 ところが、本は年々売れ行きが落ちており、本の未来はあまり明るくはないというのが一般的なところだ。
 だがそうなったところで、本がなくなるわけではないだろう。要は、その世界で食える人数が少なくなるだけの話であり、覚悟を決め、よく作戦を立てて、その少ない人数に、自分が入ればいいのではなかろうか。
 そのためには、いかに常識を身につけるかが肝心であるような気がする。

 常識というと、社会の決まり事を思い浮かべる人が多いように思うが、それは常識ではなくて、知識なのだと思う。
 そして常識的に言うと、純粋に自然写真で飯が食えるわけがないのかもしれない。
 そこで、自分の好きな自然写真を、他の何かとリンクさせることで、成り立たせようとする。
 たとえばスポーツの世界だって、純粋にスポーツで飯を食うことは難しい。
 どんなにサッカーが好きでも、一時期ならともかく、サッカーではなかなか生計を立てることはできないだろう。
 そこで、学校のサッカー部の監督として、サッカーに打ち込むような生き方がある。つまり、サッカーと教育とを結びつけることで、教育の分野からお金をもらいながら、サッカーを続ける方法である。
 学校にしてみれば、サッカーなどと言うのは恐らくどうでもいいものだろう。
 だが、サッカーの大会で活躍すれば学校の名が売れるし、生徒が集まり、学校の経営が潤う。
 つまり学校の側は、学校の宣伝とサッカーとを結びつけている。
 要はその時に、ただ自分がサッカーに携わることができればいいとか、ただ学校が儲かればいいではなくて、みんなにとっていい結果になるように、誠実な努力をすることではなかろうか。
 それなしで、純粋な芸やエンターテインメントとして、自然写真を仕事として成立させることは、恐らく不可能であるに違いない。
 
 さて、昨日にひき続き、今日の自分の気分を、一枚の写真に託し表してみた。


NikonD3X Ai Nikkor 20mm F2.8S

 (写真展のお知らせ)
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期間  11/8〜12/6  
その他 9:00〜17:00 火曜日休館 入園料無料 駐車場300円
内容  野村芳宏 西本晋也 武田晋一による3人展

 

2009.11.8〜9(日〜月) 知覧にて

 学生の頃は、自分で自分のことを写真好きだと思い込んでいたように思う。
 だがやがて、僕が好きなのは写真ではなくて、自然なのだと分かってきた。もちろん、写真に全く興味がないわけではないけど、僕程度の興味の持ち主を写真好きというのは大袈裟すぎる。今はそんな風に思う。
 だがそんな僕でも、写真って凄いなぁ、と心の底から打ちのめされる瞬間がある。
 例えば、太平洋戦争中に撮影された写真を目にした時。特攻隊として飛び立っていった方々の肖像写真の数々。
 多くは、昭和20年頃に20〜30歳くらいの年齢だった方だから、僕の父よりも少し年上に過ぎず、あとほんの数年のずれで僕の父がその立場になっていてもおかしくなかったことになるし、その場合は、僕は生れてこなかったのかもしれない。
 やっぱり、すべてのことが、つながっているんだなぁと思い知らされる。
 そして、そのつながりを写し止めることができた記録は、何と凄くい!
 昔ある人が、写真展の会場である方の写真をみて、
「写真は光と影の芸術なのに、この人はそれがまったく分かっていない。」
 と批評するのを耳にしたことがあるが、ちゃんちゃらおかしい。
 光と影を駆使した絵画のような写真を芸術と言うかどうかは別にして、写真の基本は記録・報道なのであり、光と影の芸術などというのは、その副産物かうんこのようなものなのだ。


NikonD700 TAMRON SP AF28-75mmF/2.8 XR Di LD Aspherical [IF] MACRO

NikonD700 TAMRON SP AF28-75mmF/2.8 XR Di LD Aspherical [IF] MACRO

NikonD700 TAMRON SP AF28-75mmF/2.8 XR Di LD Aspherical [IF] MACRO

NikonD700 TAMRON SP AF28-75mmF/2.8 XR Di LD Aspherical [IF] MACRO

NikonD700 TAMRON SP AF28-75mmF/2.8 XR Di LD Aspherical [IF] MACRO

 最後に、今日の思いを一枚の写真に込めて表す試みをしてみた。


NikonD700 TAMRON SP AF28-75mmF/2.8 XR Di LD Aspherical [IF] MACRO

 (写真展のお知らせ)
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その他 9:00〜17:00 火曜日休館 入園料無料 駐車場300円
内容  野村芳宏 西本晋也 武田晋一による3人展

 

2009.11.7(土) 本


NikonD700 TAMRON SP AF28-75mmF/2.8 XR Di LD Aspherical [IF] MACRO

 ある企画の準備で幼稚園へ。
 僕の身の回りには幼稚園に通うような小さな子供がいないからだろうか、幼稚園児と言われると、赤ちゃんのような感じをイメージしてしまうのだが、実際にはもう立派な大人というか、人間なんだなぁ。走り回るし、会話だってちゃんとこなす。

 写真業界の人は別にして、おそらく僕の写真を一番たくさん見ているのは、その幼稚園や保育園に通う子供たちか、園の先生方ではないかと思う。
 だから、実際にはそんな機会は滅多にないが、子供たちや先生の姿をちょくちょく見てみたい気持ちが僕にはある。
 子供たちがどんな風に本を読んでいるのか。あるいは、先生方が、どんな風に本を読んで聞かせるのか。
 実は、幼稚園児向けの生き物の本の中には、大変にレベルが高いものがある。下手をすると、大人向けのものよりも内容が充実している場合だって、珍しくはない。
 例えばカタツムリの本などは、一般の人が見る場合、おそらく一番詳しいのは幼児向けの本だろう。
 大人向けの詳しい図鑑もあるにはあるが、その手の本は、大部分の人にとってはただ同じような貝殻がずらりと並んでいるだけで、詳しい本とは言い難い。
 近頃は、環境!環境!と世間が言うけれども、本当に環境のことを思うのなら、幼稚園や小学校や中学校に、自然関係の本をたくさん買ってあげればいいじゃないか、と思う。
 その効果は、それを読んだ子供たちが寿命を迎える時まで、70年も80年も持続するのだから、安いものだと思う。
 もしも僕が総理大臣なら、公立の小〜中学校のすべての教室の壁の一面を本棚にして、そこに自然関係の本を並べることを義務化するだろう。
 だが、本を読む時間を設けるなどという野暮なことはしない。
 本は、手が届くところにあれば、自然と手に取られるものだと思う。特に、写真をメインにした本の場合は。
 僕は学校で理科を教えた経験があることは以前にも書いたことがあるが、15年くらい前のある時、
「先生、すげえ本があるの知っとる?」
 と学生たちが図書館から一冊の本を持ってきたことがあり、それは、宮崎学さんの「死」という写真集だった。
 宮崎学さんは、言うまでもなく大変に高く評価されている写真家だが、僕はその時ほど、宮崎さんを凄いと感じたことはない。
 本を持ってきた学生は、いわゆるワルだった。授業に全く参加しないと多くの先生たちを困らせている生徒だったし、担任の先生はいつもヒステリーを起こし、
「○○先生に言いつけるよ。」 
 と子供たちから恐れられていた生徒指導の先生の名前を持ち出したものだった。
 だから、本来は図書館などに出入りする生徒ではなかったのだが、何かの授業で図書館を利用する機会があり、写真集の存在を知ったのだという。
 そうした本が、各教室に並べられていたなら、どんなに威力があることだろう。

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内容  野村芳宏 西本晋也 武田晋一による3人展

 

2009.11.6(金) 続・不注意

 イノシシが泥を浴びる場所にうっかり撒いてしまった例の液体の威力はなかなかのものだ。
 僕がイノシシの撮影の準備を始めて以降、カメラを設置しなかった日には、イノシシはその場所に100%の確率でやってきたのに、昨晩は、カメラを設置しなかったにも関わらず、イノシシの痕跡はなかった。
 誰かが一度くらい立ち小便をしたって、人間はそれに気付くことはできにくいが、イノシシにとっては明らかなことであり、人間とは全く違う景色が見えているのだろう。
 その景色を、写真でイメージ化できたなら、面白いだろうなぁ。
  
 さて、僕がいま制作中の本は、いろいろと探してみても、今のところ類書がないように思うが、強いてあげるなら、ナショナルジオグラフィックに近い。
 生き物を紹介するにしても、生き物という切り口ではなくて、地理学や地学や文化などもっと大きな視点の中で、それを語る。
 当然、いろいろな被写体にカメラを向けることになる。
 だから、僕は主に小さな生き物を撮影しているのだからイノシシなどの獣は対象外などとは言わないし、どんな被写体だって、その物語の展開の中にほしいシーンがあれば、全力でその撮影に挑むことにしている。
 すると、さまざまな機材が必要になるし、お金だってかかる。
 そして、今年はお金を使い過ぎてしまい、今や金欠寸前だ。
 取り忘れているお金はないのか?と思い起こしてみるが、今年請け負った仕事でまだお金をもらっていないものは、もうすでに思い当たらない。
 ということは、しばらくお金がもらえるあてがない。
 とにかく、質素に暮らそうではないか。
 昔、ある出版社の人が、間違えて僕に100万円も振り込んでくれたことがあるが、今度は間違えではなくて、
「すいません。あのギャラ、払い忘れていました!」
 などと100万円くらい振り込まれないだろうか。
 贅沢をしたいのではなくて、そのお金で新たな機材を買って、試してみたいことがたくさんある。
 たとえば、高性能な暗視装置を買って、暗闇の中でイノシシが泥を浴びる様子を、自分の目で見てみたい。

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2009.11.5(木) 不注意

 先日、金魚すくいの様子を撮影したあと、僕はいつものように、森の水たまりに向かった。目的は、言うまでもなく、イノシシ撮影用の自動撮影カメラのセット。
 ただ今回は、機材のセットがすべて終わった後、テストを試みると、なぜかカメラが作動しない。
 コード類の接続を確かめてみるが、どこにも異常は見当たらなかった。

 時は夕刻であり、その間にも、あたりはどんどん暗くなる。
 そして完全に暗くなてしまったなら、厳密な作業ができにくくなるから、僕の心の中に焦りが生じてきた。
 さて、困った・・・
 困った時は、冷静さを取り戻すために、立ち小便をすることにしている。
 そこでズボンのジッパーをおろし、下腹部に力を入れた瞬間、シマッタと思ったが、時すでに遅し。何といっても、今回の相手は匂いに敏感なイノシシなのだ。
 人間のおしっこの匂いがするような場所に出てくるはずはない。
 弧を描いて落ちていくその液体を、両手で受け止めたい気持ちになったが、そんなことができるはずもない。
 ああ、今日はイノシシは来ないだろうな。
 僕が普段撮影している小さな生き物場合、匂いが問題になることは滅多にないので、そこまで気が回らなかったのだ。
 機材の不具合は、イノシシの出物を検知するセンサーの電池の不足で、新しい電池を入れると、カメラは動き出した。
 
 翌朝、カメラを撤去に行くと、センサーの動きを記録するカウンターの数字が進んでいるではないか!予想に反して、イノシシがやって来たんじゃないか?
 そこでさっそくデジタルカメラの画像を再生してみたら、画面の隅っこの、僕がおしっこをした場所に、猫の姿があった。
 猫がおしっこの匂いを確かめに来たのかどうかは不明である。
 カメラを撤去した後、またいつものように、湿地の周辺に釣り糸を張り巡らせた。
 尿の影響が消えるのは、いつだろうか?負け惜しみっぽいが、それはそれで大変に興味深い。

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内容  野村芳宏 西本晋也 武田晋一による3人展

 

2009.11.3〜4(火〜水) 金魚すくい


NikonD3X Distagon T* 2.8/25mm ZF

NikonD3X Distagon T* 2.8/25mm ZF

 昔、あるところで、
「動物の写真家が撮影する風景や人物写真は、下手糞でひどいもんですよ。」
 という話を聞いたことがあるが、確かに思い当たる。
 動物の写真家だって、本を作る過程で風景や人物の写真を撮る機会もあるが、大抵の場合、動物の写真家は動物の専門家であっても写真の専門家ではなく、撮り慣れない被写体にカメラを向けると、ボロボロになってしまう。
 また、そもそも多く動物写真家は、専門以外の被写体の撮影に本気になるつもりもないだろう。
 だが僕の場合は、動物や自然写真の専門家になりたいのではなくて、本作りの専門家になりたいのだから、本の中で使用される写真に関して、すべて紛れもないプロレベルに仕上げたい願望があるし、撮影をするからにはムキになる。
 過去には、そんな思いから、数年間ほどほとんど風景写真ばかり撮った時期もあった。
 ただそれでも、本当にうまくなるためには、その被写体を心底から好きである必要があって、風景写真は風景が心の底から好きな人には敵わないし、人物撮影だって人物写真を愛する人には、太刀打ちできないことが多い。
 僕は、人物の写真を撮ろうとすると、どう撮影していいのかがピンと来ないのだが、人物写真が好きな人なら、具体的なこんな写真を撮りたいというイメージが湧いてくるのだと思う。
 恐らく、好きということが、才能の一種のなのだと思う。
 ただ、練習によって身につけられることも間違いなくあるので、僕は、下手糞なりに練習を続ける。そしてその場合は、練習のしかたが、肝心であるような気がする。
 特別に好きなわけではない被写体を撮影する場合、あらかじめ、こんな写真を撮ろうというイメージを自分で意識的に作ってやるのがいい。
 そのイメージは、例えば、自分が好きな写真家の雰囲気でもいいし、まずは誰かの真似で構わないのだと思う。
 

NikonD3X Distagon T* 2.8/25mm ZF

 ああ、もうちょっとカメラを右側に、そしてやや上に向けるべきだった。
 が、それは静止画を見ているから言えることであり、現実には、みんなが違った方向に動いていて、なかなか思い通りの瞬間を切り取ることができない。
 今回僕が多い描いたイメージは、第一に、画面の中に遊んでいる空間がないこと。
 そして第二に、分かりやすいこと。
 第三に、人がたくさん写っている場合は、全員がそれぞれの表情をしていること。ある人は会話をし またある人は金魚をすくい、ある人はその金魚をすくうわが子を見つめ、さらにある人はすくった金魚を眺めるなどというような写真を思い描きながら、今回僕は、カメラを握りしめた。
 報道カメラマンのような撮り方で、1つのシーンにもっと時間をかけ、粘って撮るような感じだろうか。

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2009.11.2(月) 金魚の糞


NikonD3X AF-S VR Micro-Nikkor ED 105mm F2.8G(IF)

 金魚なんて、どの個体でもだいたい同じような糞をするんじゃないか?と思っていたら、実際にはかなりの個体差があることがわかった。
 今日の画像の魚は、いつも比較的長い糞をする。
 人間だって、切れがいいうんこをする人もいれば、切れが悪いうんこをする人もいるらしい。そう言えば、昔、
「僕はうんこの切れがよくて、ほとんどお尻を拭く必要がないんですよ。」
 と言う方がおられた。その方は、せっかくご家族がTOTOに勤めておられるのに、うんこの切れが良過ぎて、ウッシュレットなどは全く必要ないのだそうだ。
 うんこの話は一種のタブーなので、他人がどんなうんこをしているかについて、大半の人はあまり詳しくはないだろう。
 だが、金魚にだっていろいろな糞があるのだから、人間のうんこだって、結構なバリエーションがあるに違いない。
 それにしても、お尻を拭く必要がないほど切れのいいうんこをするなど、大したものだと思う。
 野外で写真を撮っていると、野グソをする必要に迫られることがあるが、尻を拭く際には、どうしても無防備になりやすい。
 うんこが出てくるまでは周囲を見渡して警戒することができるが、お尻を拭く段階になると、あと1回拭く必要があるかを確認しなければならないから、周囲を警戒することができないのである。
 その点、切れがいいうんこをする人は、大変に羨ましい。

 

2009.11.1(日) 紐解く



 自動撮影カメラ一式を仕掛けると、イノシシは、その晩は泥浴び場に出てこなくなる。だから、イノシシが自動撮影カメラを嫌っていることは、よくわかる。
 だが、嫌っていると言っても、カメラの中の何を嫌っているのか?
 目玉のようなレンズか?
 それとも、ストロボを充電するキーンという高い音か?
 あるいは、イノシシの出没を検知するセンサーが放つ赤外線なのか?
 または、見慣れぬ三脚か?
 まずはそれを確かめなければ話にならないので、手始めに、イノシシの出物を検知するセンサーだけを仕掛けておいたら、その晩イノシシはちゃんとやってきた。
 イノシシが通るルートに張っておいた釣り糸が引きずられていたし、センサーからの信号を記録するカウンターの数字が3つほど進んでいたのだ。
 つまり、イノシシはセンサーを嫌ってはいないことが分かった。
 センサーは、三脚を使用して設置しているので、それは同時に、イノシシは三脚を嫌っていないことも教えてくれる。
 なるほどなぁ。そう言えば、最初に、カメラを仕掛けるとイノシシが出てこなくなることが分かった際に、見慣れぬものを嫌っているのだと考え、まずはイノシシを慣らすためと木を組んで作ったダミーの三脚を置いておいたら、その晩はいつも通りイノシシはやってきたのだった。
 つまり、見慣れぬものを嫌っているわけではないようなのだ。
 ということは、残るは、カメラのレンズかストロボか。
 ストロボの充電音は、可能な限り防音をほどこすことにしよう。
 カメラは、迷彩の布で、徹底して隠すことにしよう。
 1つ1つ、丁寧に紐解いていくしかない。

 それと並行して、夜の間に事務所の駐車場で照明のテストをしていたら、それを怪しんだパトカーが一台駐車場に入ってきた。
「何をしているのですか?」
「カメラのテストですよ。それはともあれ、ここは私有地ですよ。パトカーと言えども、許可を得て入ってもらえませんか?」
「あっ、写真を撮っておられるのです?失礼しました。すぐに出ます。もしかしたら、車上荒らしかと思って・・・。」
 車に寝泊まりしながら取材をすると、深夜、睡眠中に起こされてよく職務質問のを受けるし、僕はいつの間にか警察が大嫌いになってしまい、今回もとても冷たい対応をしたのだが・・・
 そうだよね。車上荒らしだってありうるよね。おまわりさんに悪かったなぁ。もっとフレンドリーにすべきだった。
 イノシシの撮影は、生き物の記録をしたいわけではないので、照明は、記録向けのものではなくて、よりイメージを重視したものにしたい気持ちがある。
 たとえば、月明かりを再現したような照明を施してみたい。
 だが、大きな生き物の撮影の場合、それが非常に難しことを、ここのところの様々なテストで思い知らされている。
 というのも、昆虫なら、昆虫の背中側から光を当てることはわけないが、イノシシの背中側から光を当てようとすると、どこか高い木の上か何かに照明器具を取り付けなければならない。
 ところが、そんな都合がいい場所に必ずしも木の枝があるわけではないし、すべてがそんな感じで理想通りにいかない難しさがある。
 
   
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自然写真家・武田晋一のHP 「水の贈り物」 毎日の撮影を紹介する撮影日記 2009年11月分


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