撮影日記 2024年8月分 バックナンバーへTopPageへ
 
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● 24/8/30 QT400V

 ちょっと前に届いたGODOXのストロボQT400Vが、思っていた以上に良くて、感激しました。
 QT400Vは動いている被写体の動きを止める能力が高いのが売りですが、他に、連写能力が高いのも特徴です。
 僕のカメラでテストした範囲では、1/8発光で、秒間10コマの高速連写に追随可能でした。
 ストロボは一般に連続発光をすると寿命が短くなるので連写の常用は避けるにしても、ここぞという時には威力を発揮してくれそうです。
 そして恐らくその恩恵だと思うのですが、秒間3コマ以下程度の発光でもより安定していて、コマごとの明るさのばらつきが小さいです。
 予想外だったのは、思った以上に大きかったこと。
 僕は、スタジオにはお金をかけないことにしています。したがって、手持ちのライトスタンドはぼろぼろの中古か新品は格安で華奢なもののどちらかで、大きなものを乗せる前提にはなっていません。
 しかたがないので、新たにライトスタンドを一本注文しました。

 引っ越しでスタジオが狭くなったことは過去に何度か書きました。
 引っ越し前のスタジオは広かったので、ライトスタンドは、使う長さを決めて何本も持っていました。
 そして使わない時は、その長さのまんま、たたんで収納することなくそこらにポンと置いていました。
 引っ越し後は、そんな広さの余裕はなくなり、いちいち仕舞わなければならなくなったわけですが、僕が所有している中古のボロいスタンド類は、微妙に引っ掛かって頑張らないと脚が伸縮できないものだらけで、面白くありません。
 こんなことになるのなら、ボロをたくさん持つよりも、いい物を少数買っておけば良かった。ライトスタンドは不要になっても捨てにくいのでいわゆる文鎮状態になりやすく、入れ替えが面倒です。
 が、そこまでは、なかなか想像できませんね。
 
 

● 24/8/25 更新のお知らせ

7月分の今月の水辺を更新しました。
今回は、こんな本を作りたいという話です。



● 24/8/17 数字の話



 花にやってくるミツバチをある程度の大きさに撮影すると、ハチがたくさん飛んでいる日でも、一枚の写真に2匹が同時に写ることは滅多にありません。
 多分、働きバチどうしが同じ花で鉢合わせにならないしくみがあるのだと思います。
 一方でミジンコは、一枚の写真の中に複数匹がよく写ります。
 僕が撮影しているミジンコの密度の低さから判断すると、ミジンコにはある程度集まる性質があるのだと思います。 
 一枚の写真の中に複数匹の生き物が写ると、嬉しくなります。それだけで写真が楽しく感じられるから。
 一説によるとその場合、2匹や4匹よりも3匹の生き物が写っている写真の方がよく売れるのだと聞いたことがあります。
 2匹の場合はオスメスを連想させるので、実際にオスメスが写っている場合は別にして、見る人に誤解されないように避けられるのかな?
 3匹と4匹とでは3匹の方が好ましいのは、奇数の方が画面の中に中心や重心ができやすく、絵が落ち着くからかなぁ。
「1、2、3」と「1、2、3、4」とを比較すると、「1、2、3」には中心があり、その中心である2の文字には人の視線が集まりやすいので、2の位置に重要な被写体を置くことで、絵を安定させることができます。
 へぇ〜、そんなことがあるのか・・・と思いつつも、何となくわかるような気もします。
 ただし、絶体ではないし、気分の問題になるでしょう。
 
 さて、車を新しく買ったら、営業マンの方から
「好きなナンバーを言ってください。」
 と言われました。
「何でもいいので連番になるようにしてください。」
 とお願いしたら、
「4と9を避けて、昇順で5、6、7、8にしましょう。」
 と提案してもらいました。
 なるほど!気分の問題ですが、気にする人は気にすることでしょう。
 僕には営業マンはできないな。



● 24/8/15 微小な生き物の撮影


OM SYSTEM OM-1 
M.ZUIKO DIGITAL ED 90mm F3.5 Macro IS PRO
MC-14

 最近、微小な生き物の撮影に使用している道具は、もっぱらOMシステムの M.ZUIKO DIGITAL ED 90mm F3.5 Macro IS PRO に1.4倍、あるいは2倍のテレコンバーターの組み合わせです。
 長年使用してきたキヤノンのシステム=MP-E65mm F2.8 1-5×マクロフォトとフルサイズ機やAPS-C機の組み合わせと比較をすると、OMの方が被写体の輪郭が鮮明に出ます。
 それから絞りの形が画面に現れるようなシーンでは、その形がきれいです。
 一方で被写体の丸みや立体感の描写は、キヤノンのシステムの方がワンランク上。
 つまり一長一短なのですが、仕事で求められるのは被写体の輪郭がしっかり描写できていることなので、OMの方が仕事向きの描写だと言えます。
 でも写真集の中の一枚を撮影するのならどうかなぁ・・・。そんなケースではキヤノンのシステムの方を選ぶ可能性もあるので、キヤノンのMP-E65mm F2.8 1-5×マクロフォトは手放すことなく持ち続けています。
 操作性に関しては、比較するまでもなくM.ZUIKO DIGITAL ED 90mm F3.5 Macro IS PRO が圧倒的に上です。
 具体的にはオートフォーカスがまあまあ実用になること。そして被写体との距離が掴みやすくて短時間でぱっと被写体を画面に入れたい場合に有利になることです。
 したがってあまり動かない被写体を撮影する場合はどちらでもいいのですが、ミジンコみたいな泳ぎ回る生き物の撮影では、OMを選びたくなります。

 さて、ここ数日は、久しぶりに仕事に集中できました。
 どれくらい久しぶりかと言えば、約1年ぶりです。ちょうど去年の今頃から区画整備に伴う引っ越しの準備が本格的になり、写真撮影以外のことも考えなければならず打ち込みにくい状況になっていたのです。
 特にダメになっていたのが、撮影の際にアイディアが要求されるシーンです。
 それから、辛抱が要求されるシーンもそう。
 上記の2つに共通するのは、暇が大切ということです。暇がないとアイディアは湧かなくなるし、辛抱ができなくなりがちです。
 春に引っ越しを終えてからは、撮影用に飼育している生き物の飼い方と撮影スタジオを最適化するのにほぼ毎日何かの作業が割り込んできました。
 でも、ようやく一通り出尽くしたのか、ここ数日はその時間が不必要になり、ひたすらに写真撮影だけをすればいい状況になったのです。
 
 

● 24/8/11 経験とは。

 親の体から子供のミジンコが出てくるシーンを撮影するために、一匹のミジンコを長時間観察していたら、そのミジンコが思いがけず脱皮をしました。
 生き物の写真を撮っていると時々、意図していなかったシーンを偶然見てしまうことがあります。
 予定外のシーンに出くわしたのが仕事で締め切りに追われている時だったりすると、
「いやいや、今はそれじゃないんだよ。」
 と言いたくなることもあります。
 でも最近は、そうして意図しなかった物を見ることが、いつ何時でも、何よりも大切なのではないかと感じるようになりました。
 それが経験をするということであり、そこに面白さがあるからです。
 同じテーマで話をしても、いろいろなものを見たり体験している人の話は、より面白いのです。
 
 ただむずかしいのは、その日何が起きるか、つまりどんな面白いことがあるかは、やってみなければ分からない点です。
 事前に、こんな面白いことがあるよと分かっていれば、人はしばしばやる気になります。例えば、多くの人がガイドブックに触発されて動き始めます。
 それはそれでいいと思うのですが、作り手には、やってみなければわからない何かを自分で探しに行く気概も必要だと思うのです。



● 24/8/8 写真を動かす。



 今日の画像は、父が撮影した僕の写真です。
 額からプリントを取り出すと裏側に書き込みがあり、1968年6月に撮影されたものだとわかりました。
 僕が三ヶ月の時のモノクロプリントです。
 父が撮影に使用したカメラは、ローライコードというカメラだそうです。
上からのぞき込むタイプのカメラなので、おそらくカメラを床に置き、両膝をついて背中を丸めてカメラを構えて撮影したもの、と思われます。
 このモノクロプリントを、デジタルカメラで撮影して、さらにAiで静止画を動かすサービスを利用して動かしてみました。
 ホームページで画像を見せる術がないので、チューチューブチャンネルを取得して、アップしました。
 得られた動画は、下記をクリックしてください。
 https://www.youtube.com/shorts/-hcNSX8DfJw

写真を動かす際に利用したサイトは、
https://www.bitcast.space/
です。


● 24/8/6 インターネットの不具合

 インターネットへの接続に不具合が生じて、その対処に半日を要しました。
 不具合に気付いたのは今朝のこと。この日記を更新しようとした時に、僕のPCでは、このホームページが開けなくなっていました。
 家族に
「インターネットに接続できなんだけど、そっちはどう?」
 と聞いてみたら、他のPCではインターネットには接続できるとのこと。
 ということは、回線がおかしいのではなく、PCの問題なんだろうと判断しました。

 ところが、不具合が生じている僕のPCでも、開けるサイトがあることがわかりました。
 また、ちゃんとインターネットに接続できると聞いていた家族のPCでも、僕のホームページは開けないことがわかりました。
 そこでどのサイトが開けるかを確認してみると、グーグル関連のサイトは開けることがわかりました。
 ということは、グーグルなどiPv6の接続に対応しているサイトは閲覧できるけど、その他のサイト、つまりiPv4のサイトに接続できない状態になっている可能性が大です。
 恐らくNTTから供給されているルーターが原因であり、ルーターの設定がiPv6のみに接続しiPv4には接続しない設定になっているのでは?
 ならば、とNTTから供給されているルーターの電源をいったん抜いてリセットしてみました。が、症状は改善されませんでした。
 次にルーターの設定をいじってみようと設定の画面を開いてみたのですが、どこをどういじればいいのか不明。
 ここでギブアップをして、NTTに問い合わせてみました。

 電話をすると、電話でまず予約をする仕組みになっていました。
 自分の電話番号他の情報を届け出ておくと、しばらくしたらNTTから電話がかかってきました。
 NTTから供給されているルーターに接続してあるコード類をすべて抜くように指示されました。
 その上でルーターの電源をいったん落として入れ直したら、しばらくすると不具合が解消されました。
 今後のこともあるので、何が起きていたのかを細かく説明してもらいました。
 実は不具合が起きている時でも、インターネットに無線LANで接続しているPCに関しては、問題なく動いていました。
 恐らく僕が使用しているバッファロー製の無線LANルーターがiPv6の接続に対応しているのだろうと説明を受けました。
 また、その無線LANルーターに有線で接続しているPCに関しても、不具合が起きている時でも、やはり正常にインターネットに接続することができました。
 なるほど!
 それにしても、世の中、ややこしすぎでしょう。



● 24/8/3 生活の話

 一言で自然写真家と言っても、お金の稼ぎ方が違えば、全く異なる別の業種になります。
 僕みたいな、写真の使用料や本の印税で生計を立てている者と、写真活動で名前を売った上でその名前でタレント活動をして稼いでおられる方とでは、写真の撮り方も写真の見方も違います。
 写真の使用料をもらう場合、その写真が社会の中のどこかで人の役に立つ必要があります。図鑑を作る際に必要とされるとか、教科書を作る際に必要とされるとか。
 つまり写真はあくまでも素材です。歯車の一枚と言ってもいいでしょう。
 一方でタレント活動をしようと思うのなら、写真は、目立たなければならないでしょう。
 また、同じように写真の使用料や印税をもらうにしても、他に定職があるのとないとのでは、これまた全く違う作業になります。
 仮に他に定職を持ちながらも写真で生活に十分なお金を稼いだとしても、そこには各種保険に入っているかどうかくらいの違いがあります。あるいは、お金を貸してくれる銀行がついているかどうかくらいの違いでもあります。
 仕事に関して誰かの話を聞く場合に、本当の意味で参考にできるのは、経済的な面で自分と近いスタイルの人の話だけかなぁ。

 さて、つい先日、自然写真家の新開孝さんが、うちに立ち寄ってくださりました。
 僕は割と新開さんの仕事のスタイルに近いので、新開さんからは、雑談をしているだけで教わることがたくさん。
 他所にはこんな世界もあるんだという刺激よりも、共感の部分が多くて、ホッとしたり安らげます。


   
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