撮影日記 2024年6月分 バックナンバーへTopPageへ
 
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● 24/6/29 解体

 すべての自治体で共通かどうかは知らないのですが、区画整備で立ち退く際には、元々住んでいた建物を解体して更地にした上で、役所に引き渡します。
 もちろん、解体の費用は、補償金として支払われます。
 それにしても解体にこれほどのお金がかかるとは!うちの場合で、Aクラスのベンツが買えるくらいの額でした。
 解体に先駆けた検査でアスベストでも出ようものなら、費用は5〜6割増しになるというのだから、あちこちで建物が放置されるはずです。

 つい先日、北九州からお金が振り込まれ、その日のうちに解体業者さんに支払いをしました。
 解体が終わったのが5月の末。請求書が届いたのが6月の頭。そこから約一ヶ月が経ち関係者の方に顔を合わせにくくなっていたので、支払いを済ませてホッとしました。
 僕の知人の中には何人か建築や土木関係の方がおられるのですが、何度か、お金が回収できなかった話を聞いたことがありました。
 それを思い出して、もしかしてうちを解体してくださった業者さんも心配しておられるのでは・・・と気にかかっていました。
 あるいは、振り込まれたお金を詐欺でだまし取られたり、うっかりで失くしてしまったら目も当てられないので、とにかく急いで払いたかったのです。



● 24/6/29 アライグマ


 
 区画整備に伴う転居で、春に引っ越した先のうちの近所には、アライグマが生息していることがわかりました。
 アライグマがいることは近所に住む幼馴染の京子ちゃんから聞いていたし、動画も見せてもらったのですが、うちの敷地の中にもやってくることがわかりました。、
 今やつが食べに来るのは、外構で飼っているアメリカザリガニです。アメリカザリガニはミジンコと相性が良く、ザリガニの飼育水ではミジンコがよく増えるのでミジンコ増殖のために同居させています。
 対策として手っ取り早いのは、容器に金網を被せ、結束バンドで4ヶ所を固定することです。
でも、せっかくなのでやつらにどの程度の能力があるのかを探るために、あえて対策を完璧にはせず、毎日ガードを少しずつ強化しては様子見をしています。
 残念なこともおきました。
 アライグマが水槽の蓋を少しだけずらし、そこからウナギが脱走して干からびて死んでしまいました。
 2016年から飼っていたウナギなので、残念。
 たかが転居ですが、場所が変わるといろいろなことが起きます。
 僕は普段、その日予定している必須の仕事以外に何かできる時間を残すようにしているのですが、その時間がすべて引っ越し後のあれこれに取られてしまいます。
 引っ越し前の機能をただ移すだけでも、なかなか時間がかかります。
 
 

● 24/6/27 アームの足場



 カメラから伸びているアームの先端には、ストロボを取り付けます。
 このアームを、いかに簡単に、確実に、重たくならないように取り付けるかは、何でもないことのようでいて、OMのカメラに関しては、長い間、いい方法が見つかりませんでした。
 その点、SmallRig社から発売されているOM-1 専用カメラケージは、アームの足場としてとてもいいように見えました。
 問題はやや高価なことで、僕は購入を見送っていました。
 でもケチってばかりでもな・・・と思い直し取り寄せてみたところ、なかなかいい製品だったので満足です。
 ああ、もっと早くこれを買うべきでした。
 OM-1 専用カメラケージのシューの部分にアームの根元を差し込んで、アームの根元のネジを締めると、いとも簡単にアームを固定することができました。



 1つだけ、アームの側に加工をしました。
 青の矢印の先の白いパーツは、僕が今日作成したものです。
 このパーツがないと、OM-1 専用カメラケージでは、挿し込んだアームが反対側に突き抜けてしまう構造になっていて、固定するネジが緩んでしまった時にアームがケージを突き抜け落ちてしまう恐れがあるのです。
 落ちてしまうと、水辺の場合、アームとストロボが水没することになります。
 ストロボは高い確率で壊れてしまうことでしょう。



 ちなみにニコンのカメラでは、こんな感じ。
 ニコンのカメラの場合はLブラケットの上部にネジ穴が3つ設けてあり、そのうちの2つを使うと、こんな感じでアームの足場になるシューを取り付けることが可能です。
 このシューは、画像のようにストッパーが設けてあり行き止まりになっていて、挿し込んだ反対側には突き抜けないようになっています。
 
 

● 24/6/26 パーン棒

 メルカリに不要な機材を出品しました。
 直後に投稿した画面を確認して文章を少し編集しようと思ったら、なんとその間に売れていました。
 それに近いことが、ここ最近だけで3度もありました。なるほど!ヤフーオークションとの違いは、メルカリの場合定額なので、早い物勝ちなんですね。
 僕はなるべく高値で売りたいわけではなく、自分が希望する価格で売れればいいので、メルカリは性に合っている感じがしました。
 
 さて、物によっては、メルカリであろうがヤフーオークションであろうが、もはや値が付かないものもあることがわかりました。
 例えばジッツオの古いシネ雲台などは、500円でもそんなに売れないでしょう。発送の手間を考えると、捨てた方がいいのかもしれません。
 同じジッツオでもビデオ雲台はどうかな?ともう長い間使用していないものをまじまじと触ってみたら、こちらは、スタジオでの写真撮影なら使えるのでは?と思えてきました。
 ただ、ビデオ用の長いパーン棒が実に邪魔くさい。かといってパーン棒なしだと、カメラがかなり重たく感じられます。
 パーン棒を切ろうか?と検討してみたけど難しそう。そこでパーン棒を作ってみることにしました。
 まずは、付属のパーン棒を径を測ってみたら12mmでした。そこで外径12mmのアルミパイプと、内径12mmのグリップをモノタロウで買ってみました。
 パーン棒は少し曲がっていた方が邪魔にならないので、ベンダーと呼ばれる工具を買い、曲げてみました。




 果たして、雲台に取り付けてみると、実にいいではありませんか!
 油圧なので、写真用の一般的な雲台よりもカメラの重量が軽く感じられたり、正確な位置によりピタリと止めることができます。
 また動体を追いかけながら撮影するのにもいいでしょう。

 先に12ミリのアルミ棒をベンダーで曲げたと書きましたが、実は、それなりの試行錯誤がありました。
 まずはベンダーの入手です
 曲げるパイプの径が10ミリまでであれば安価な製品が見つかるのですが、12ミリになるとまあまあ高価なのです。
 買ったものの工作が上手く行かなかった場合は、ダメージが残るので、少々躊躇いました。
 それから、実際の作業も、スムーズにはいきませんでした。
 最初は、外径12ミリ、内径4ミリのアルミパイプを試してみたところ、硬くて曲げることができませんでした。
 次は、外径12ミリ、内径10ミリ、つまり1ミリの厚さのアルミパイプでやってみたら、曲がるのではなく折れてしまいました。
 アルミパイプがそこらのお店で手に入るならともかく、12ミリは通販でなければ買えなかったので、送料も考えると面白くありません。
 これ以上出費がかさむと嫌なので、もう諦めようかなと思いました。
 でもここでやめると、ベンダーが無駄になるよな・・・と最後に、外径12ミリ、内径8ミリのパイプを試したら、上手く曲げることができました。
 自作が難しい点の1つは、上手く行かなかった時にどこまでお金を使うか、或いはどこで諦めるかのタイミングなのです。
 ともあれ、他にも外径12ミリのパーン棒を同じしくみで固定する雲台が幾つもあれば、自作の短いパーン棒を販売して元を取る手もあるな、と調べてみたのですが、世の中はそんなに甘くありませんでした。
 まあ、自作の短いパーン棒を取り付けたジッツオのビデオ雲台の動きは、数万円の高級品レベルなので、売万円の雲台を買ったと思えば、実に格安だったと思うことにしましょうか。
 また、ベンダーは、持っていれば他にも使う機会があるかもしれません。
 
 

● 24/6/23 更新のお知らせ

 5月分の今月の水辺を更新しました。


● 24/6/21 フライフィッシング





 水面に落ちる虫を食べにくるタカハヤをしばし撮影。
 レンズで魚を追いかけるのではなく水に落ちた虫の方を注視するのは、まるでカメラを使ったフライフィッシングです。
 水に落ちる虫はさまざまでした。中には、水浴びでもしているのか、自ら飛び込んでいるように見える虫も。
 タカハヤは小さな虫を目ざとく見つけます。
 でもアメンボは対象外なのか、それとも魚からは感知しにくいのか、狩りの対象ではありませんでした。
 それからハチもそう。
 ハチの形のルアーを見たことがあるのですが、タカハヤはハチを食べませんでした。
 水に落ちたハチを次々と見には来るのですが、大半は直前でUターン。中には噛みついてみる個体も何匹かいましたが、すべて吐出しました。

 フライフィッシングは、中学の時に、釣り具のポイントの八幡本店で教えてもらいました。
 当時店長だった橋本さんに相談したら、奥の応接室に通され、毛鉤の巻き方を教えてもらいました。
 これでも飲んで、とジョージアの缶コーヒーを渡されました。
 もてなしてもらい大感激したと同時に、恐縮もしました。
 今にして思うと、いい時代だったなぁ。
 釣りに夢中になったはずです。
 今から43年前のことです。
 当時の店長が30代半ばだとすると、今は80歳くらい。
 どこかでお会いしたいなと、僕が漠然と思う人の一人です。

 因みに、僕は、フライフィッシングは好みではありませんでした。
 最大の要因は、毛鉤を巻く準備が必要なことです。
 釣りが終わった後の自己反省会と片付けは、決して嫌いじゃないのですが、準備は好きじゃないんです。
 餌釣りも同様に、餌の調達が好きではありません。
 その点ルアーは、直前でなければできない準備が少ないので、僕の好みに合いました。



● 24/6/18 ついでに・・・


NikonZ8 NIKKOR Z MC 105mm f/2.8 VR S

 夜の田んぼへとカエルを探しに行ったついでに、コガムシを一匹捕まえて持ち帰りました。
 ガムシの仲間は写真に写りにくい外観をしていて、生きているものを撮影することに関しては、最高難易度の1つでしょう。
 そういう厄介な被写体は、たまたま気が向いて撮影しようと思えた時に撮影しておくに限ります。
 

OM-D E-M1 Mark III M.ZUIKO DIGITAL ED 300mm F4.0 IS PRO

 翌日は、撮影済みのコガムシを元の場所へと戻しに行ったついでに、田んぼのまわりをグルリと歩いてみました。
 すると、ちょうど田んぼに水が少なくてその結果水中が特にクリアーに見えるので、オタマジャクシを撮影することにしました。
 今の時期、田んぼにオタマジャクシがいることはわかっていても、撮影となると水深が深すぎるとクリアーな写真が撮れないし、いつでも撮影ができるわけではありません。
 今日はオタマジャクシ日和だったな、と大満足でした。
 オタマジャクシの撮影を終えて車に荷物を積みこんでいると、僕が車をとめたすぐ横の田んぼにアメリカカブトエビが泳いでいるのを見つけました。
 うちの近所で見かけるカブトエビは、ほぼすべてアジアカブトエビ。アメリカカブトエビは見かける機会が少ないので、またまた儲かった気分です。


NikonZ8 NIKKOR Z MC 105mm f/2.8 VR S

 こちらは、田んぼの風景の撮影の際に、ついでに捕まえたウスバキトンボのヤゴ。横からのこの撮り方は、引っ越し後初めてです。
 できれば広い場所が欲しい撮り方なので、狭くなったスタジオでどうかな?と思っていたのですが、許容範囲でした。
 ウスバキトンボは長い距離を移動するトンボなので、撮影終了後はコガムシのように元の場所へと返しに行くのではなく、うちのビオトープの中に放り込んでおきました。
 それにしても、こんな小さなものを撮影するのに、それだけの広さの空間と大げさな道具とが必要になるなんて!と今でも時々思います。
 若い頃に、スタジオを経営しておられる方に機材に関して相談に行ったときに、
「大きい物は撮りません。せいぜい幅60pです。」
 と僕が言ったら、
「60pってそうとう大きいよ。」
 と言われたことを思い出します。
 


● 24/6/13 これといったものが何もない

 僕が子供の頃、身の回りの大人たちが、
「直方市にはこれといったものが何もない」
 というのを何度も聞いたことがありました。
 そう言われても当時はあまりピンと来なかったものですが、約30年ぶりに直方市に住んでみると、なるほどなぁと思います。
 とにかく、すべてが普通なのです。
 何かを打ち出し、「俺が社会を変える」みたいなリーダー体質の人が、出てきにくい土地柄なのかもしれません。
 市長も昔から、政治家というよりは、中小企業の経営者かもしくはお役人さんという感じで、誰かが社会を引っ張っているという印象はありませんでした。
 それはともあれ、僕が子供の頃に耳にした
「直方市にはこれといったものが何もない」
 は、基本的には批判だったように思います。
 でも30年ぶりに暮らしてみると、意外にもそこがいいところでもある、と今感じます。
 みんなの力で何となく成り立っている感じが安心だし、何かが急にコロッと変わってしまうような不安が少ないし、大抵のことは誰かに聞けばわかります。
 昔からの地域のコミュニティーみたいなものが、確実に存在しているのです。



● 24/6/8 続・再開

 今日は引っ越し後はじめての、水槽を使用した撮影でした。
 事前の予定では、1時間程度でちょちょいと終わるはずだったのに、いざやってみると、機材のセットだけであっという間に1時間以上が過ぎ去ってしまいました。
 撮影スタジオが狭くなった関係で、今まで広い場所で使用していたライトスタンドが大き過ぎるなどへの対処で、随分時間がかかりました。
 大き過ぎるライトスタンドでも写真を撮ることは可能ですが、窮屈な状態で作業をしていると、自分の足がライトスタンドに引っ掛かって照明器具を倒してしまったりみたいなトラブルが起こりがち。
 最初、改善は今日の撮影が終わってからと思いましたが、それは僕の悪い癖。
 どうせ改善するのなら、早くやった方が、今日の撮影から快適になるのだから得じゃないか、と考えを改めました。

 さて、工事の音がうるさいという理由で、北九州市で工事業者の方が刃物で刺された事件をニュースで目にしました。
 もしかしたら、僕が区画整備で立ち退く前に住んでいた場所?と一瞬思ったのですが、記事をよく読んでみると全く違う場所でした。
 なぜそう思ったのかと言えば、区画整備に伴う工事があまりにも大規模で、とんでもなくうるさかったからです。
 該当地域に住んでいる人が順に立ち退く中、僕らは最後の方だったので、立ち退く前にすでに大規模な工事が始まっていたのです。
 短期間ならまだしも、工事は数年におよびました。
 しかも昼夜を問わずという期間が随分長く、年単位でありました。
 工事の振動で、まるで地震の時のように身を固くすることが、何度もありました。
 ある日、北九州としては大きな深度3の地震が起きた時に、揺れの大きさがほぼ工事と同じで、僕はてっきり工事の振動かと思ったものでした。
 大きな音が苦手なうちの犬は、起きている間中、怯えてウロウロ。
 恐怖で、柴犬なのに、尾は垂れたまま。
 いつかは慣れるかな?と思っていたのですが、数件間、ついに最後まで慣れませんでした。
 犬の寿命は十数年程度ですから、その間の数年間を工事が休みの休日以外怯えて過ごすのは、本当にかわいそうでした。
 この日記の中で区画整備に伴う引っ越しが大変だったことは何度か書きましたが、そこには、工事が始まって以降の諸々が含まれていて、思い出しても気が滅入ってしまうくらいのストレスでした。
 工事がうるさいと聞くと、僕にとって他人事ではなくなりました。


● 24/6/7 再開



NikonZ8 NIKKOR Z MC 105mm f/2.8 VR S

 引っ越し後、新しいスタジオで撮影機材を組み直すのが面倒で中断していた白バック撮影を、再開しました。
 前日に宮崎県の磯で採集した貝類を、白バック撮影してみました。

 この手の撮影は被写体の輪郭をどこまでしっかり描写するかで難易度がかわります。
 具体的には、背景の白と被写体の白とが重なる箇所をきちんと描写しようとすると、結構大掛かりになってしまいます。
 今日の画像であれば、横を向いているウミウシの口のあたりの白が背景からきちんと分離している写真を撮ろうとすると、大掛かりになります。
 物事は準備をしている時が一番楽しいという方もおられますが、僕は準備があまり好きではなくて、準備が大掛かりなものは大抵後回しになります。

 そうならないように、日頃は準備が不要な態勢を作り出そうとします。例えば・・・
 カメラやレンズはカメラバッグに入れっ放しで、それをただ車に積めば外出できるようにしてあります。
 機材をバッグに入れっ放しにするとレンズの内部にカビが生えることがあり、そうなると高価なレンズがおしゃかになってしまいます。そこで、機材を置いてある部屋は24時間除湿をして、部屋ごと湿度を45%前後に保っています。
 スタジオでは、照明器具のセッティングは、汎用性を重視します。
 光の当て方を変えるにしても、照明器具の移動が最低限になるようにします。

 準備が嫌いな僕ですが、一方で、作業が終わった後の反省〜片付けは結構得意です。
 撮影にしても釣りにしても、帰宅をしてから盛り上がることが多いです。



● 24/6/6 シフト


NikonZ7U NIKKOR Z 14-30mm f/4 S

 ワイドレンズで撮影すると、遠くに小さく写っている灯台が、まるでピサの斜塔のように斜めに立っているかのように写真に写ります。
 今日の画像は、それを画像処理ソフトで補正したものです。
 補正の際には画角が狭くなります。
 したがって撮影の段階でそれを見越して広めに撮影するわけですが、どうしても大雑把になるので、厳密に構図をコントロールすることができなくなります。
 どの程度補正すればいいかは、被写体によって異なります。
 灯台は、ある程度真っすぐ立っていなければ、気持ちが悪くて見れたものではありません。
 でも家みたいな建物なら、多少傾いていても、灯台ほどは気になりません。
 電柱も、あんまり気にならないかな。そもそも電柱などは、厳密には真っすぐには立っておらず傾ていることの方が多いのかもしれません。
 ともあれ、画像処理ソフトでやっているその補正を、カメラの中でできないものかなぁ。
 カメラのファインダー内でそれができれば、撮影段階で灯台を真っすぐに立たせた上で、どこからどこまでを撮影するかをきとんと決められるのですが・・・
 そもそも、そんな機能は実現可能なのでしょうか?ニコンのカメラにはその機能はありませんが、そう言えばOMのカメラには、デジタルシフトなどという項目があったような・・・
 今度説明書を読んでみましょうか。
 従来そうした補正は、補正機能付きのシフトレンズと呼ばれるレンズでやっていました。
 また因みに、今でもニコンやキヤノンのレンズのラインアップの中には、シフトレンズが存在します。



● 24/6/4 秋吉台


NikonZ7U NIKKOR Z 24-120mm f/4 S

NikonZ8 AF-S NIKKOR 500mm f/5.6E PF ED VR

 野山で「気持ちがいいな」と感じることは多々ありますが、昨日の山口県秋吉台の気持ちよさは、自分史上最高だったかもしれません。
 曇りの後のいっきの晴れ。できれば一枚上着が欲しくなるような少し冷たい風や時間帯や緑の状態・・・
 唯一残念だったのは、仕事向けに撮影した写真の出来が思ったほどはよくなかったこと。でも、まぁいいや、些細なことだ、と思えるくらいに心地よかったです。
 自然に何を求めるかはもちろん人それぞれですが、大多数の人が求めているのは、そうした感覚の部分なんだろうな、と改めて感じました。
 すくなくとも、知識や理屈ではないでしょう。
 経験的には、心地が良かったり大感激した日は、仕事向けの写真の出来がだいたいイマイチです。きっと冷静じゃないんでしょう。
 仕事向けの写真の場合、満たさなければならない条件が幾つかあり、それらをすべてきちんと満たすのは、冷静でなければむずかしいです。
 
 さて、車内泊の取材の場合は別にして、ここのところ、野外での撮影が2日続かないようにしています。
 野外で撮影した翌日はゆっくりじっくり写真を見て、丁寧に丁寧に画像処理をして、写真を整理します。
 僕は、撮影した写真を見たり画像処理をしたりするのは、基本的に嫌いではありません。ところが時間に追われると、時にその嫌いではないはずの作業が煩わしく感じられます。
 本来楽しいことが煩わしく感じられるとするならば、それは大損だし、もっと損得にこだわろうではないかと思ったのがはじまりでした。
 今のところ、どうも、僕には合ったやり方のような気がしています。
 

● 24/6/2 平尾台


NikonZ7U NIKKOR Z 14-30mm f/4 S

 平尾台・茶が床の駐車場に車をとめ、大平山までカルスト台地を歩きました。
 大平山へは、吹上峠の駐車場に車をとめる短距離のルートもありますが、光がいい朝の時間帯は逆光になり、順光で撮影しようとすると時々振り返りながらの撮影になってしまいます。
 振り返りながらでも写真は撮れないわけではないけど、いい撮影ポジションを逃しがち。写真を撮りながら歩く場合は、複数のルートが存在するなら、順光になるルートを選ぶのがコツです。


NikonZ7U
NIKKOR Z 24-120mm f/4 S

 去年、長い間い愛用していたニコンの標準ズームレンズNIKKOR Z 24-70mm f/4 Sを手放し、代わりにNIKKOR Z 24-120mm f/4 Sを購入しました。
 NIKKOR Z 24-70mm f/4 SとZ 24-120mm f/4 Sとでは、ズーム比が低い24-70mm f/4 Sの方が恐らく描写はいいでしょう。
 したがって、Z 24-120mm f/4 Sの方を選択するとするならば、70〜120mmをどの程度使うかの問題になってきます。
 果たして、Z 24-120mm f/4 Sを持って見ると意外に70mmよりも望遠側の使い道が多くて、買い換えたのは正解でした。
 また、Z 24-120mm f/4 Sの120mm側はマクロレンズ的に使用することができるので、よほどに小さな被写体の撮影を予定している時以外は、35mm判フルサイズ機用のマクロレンズは不要になりました。


OM SYSTEM OM-1U
M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F2.8 PRO MC-14

 風景の写真をメインに撮影する際に意外に相性がいいのは、超望遠レンズです。
 風景の撮影の際は遠くを見るので、目付けの位置が遠くなり、鳥の姿が目に入りやすいのです。
 逆に、虫みたいな近くの小さなものは、風景をメインに撮影する際には見落としがちです。
 小さな生き物を撮影しながら風景も撮影する際には、僕は目付の位置を近くして小さな生き物の撮影をメインにして、ついでに風景も撮るようなやり方をします。

 ともあれ、風景の撮影と組み合わせて野鳥も撮影する場合、軽量コンパクトなOMの機材が最適です。
 ただ、OMの機材は細かいところの詰めが甘いのが残念。
 例えば、望遠系のレンズには、いつでも使える状態で持ち歩きやすいように、ストラップを取り付けられるようにして欲しいです。
 フィールドで生き物の写真を撮る場合、ストラップは、実に悩ましい存在です。
 生き物の探してフィールドを歩く際には、是非とも欲しい道具です。でも生き物を見つけてから撮影する過程では、しばしばストラップは邪魔になります。
 水辺でローアングルで撮影する場合は、ストラップが水についてしまうことがよくあります。また木の枝などによくひっかかります。
 したがってストラップは、現場で簡単に取り外しができるような仕組みになっていて欲しい物です。
 ストラップは、各社がカメラに当たり前に付属させているくらいに普及した道具。ならば、使いやすさを徹底的に追及した、これよく考えられてるね!と感心させられるようなものであって欲しいです。
 また、三脚座も時に邪魔になるので、もっと簡単に取り外しができるように、少なくともレンズをカメラから取り外さなくてもいいようにして欲しいものです。
 ストラップや三脚座は、もっと凝って欲しいものです。
 
 
   
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自然写真家・武田晋一のHP 「水の贈り物」 毎日の撮影を紹介する撮影日記 2024年6月分


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