撮影日記 2014年3月分 バックナンバーへ今週のスケジュールへTopPageへ
 
 
・今現在の最新の情報は、トップページに表示されるツイッターをご覧ください。
 


● 2014.3.29〜31 不潔

 僕が生物学の学生だった頃、先生方には2つのタイプがあった。
 1つは、学問が好きなインテリが、材料として生き物を選んだパターン。あとの1つは、生き物を好きな人が、生き物に浸る手段として研究者を選んだパターンだ。
 昆虫のホルモンを研究していたE先生は、典型的な後者だった。大学の先生とか学者さんというよりは、マニアか採集屋という感じ。
 自分から
「ワイルドだろう?」
なんてわざわざ言わなくても、みんなが勝手に
「ワイルドだね!」
と言いかねないような、髪はいつも脂でベタッとしていて、ジーンズは古いというよりはずっと洗濯してない感じだった。
 直接に指導を受けていたYさんによると、E先生が部屋から出て右に行ったか左に行ったかは、残されたにおいを嗅げば分かるとのことだった。

 さて、今日食事に行った際に、ガラスに映った自分を見てびっくり。
 実に小汚い感じがしたのだ。
 数日履いたままのズボンのへたれ具合。ボサボサの髪。ひどい無精ヒゲ。
 アッとE先生を思い出した。
 これイカン!という思いと、これでいいんだ!どっぷりと生き物の撮影に浸かれているのだという相反する思いが同時にこみ上げてくる。
 長時間の待ちの撮影で身動きが取れない時に、まず最初に削るのは入浴の時間。そんな時は、数泊の日程で山登りに行ったとでも考えるしかない。
 本来は、不潔にするのは決して好きじゃないんだけどなぁ・・・。


● 2014.3.27〜28 待ち

 磯の生き物の撮影のために、5月までの間、大潮の日をあけておくことにした。
 さらに、生き物のすることには、当然バラツキがある。海の生き物が大潮のタイミングで事を起しやすいとはいえ、その前に行動が始まったり終わってしまえば、時間を空けておいたことが無意味になる。
 そこで念には念を入れ、大潮の直前の中潮のタイミングから場合によっては動けるように、臨機応変な予定を組むことにした。
 すると昨日、まだ中潮だというのに、スタジオで飼育中のモデルの生き物の卵が、少量だが、孵化をしていることに気付いた。
 子供たちが一斉に卵から飛び出してくるタイミングは近い!その時まで、せいぜい5〜6時間ではなかろうか?と予測した。

 ついてるなぁ、 とさっそく撮影の準備に取り掛かる。家族で昼食を食べに行く約束をしていたのだが、
「いよいよ孵化が近いから。」
 と言いくるめる。
 そして、
「申し訳ないけど、昼ごはん買ってきてよ。」
 とお願いをする。
「夕方までには確実に終わるから、夜は外食でちょっといいものを食べよう。」
 と埋め合わせの約束をすることを忘れてはならない。
 ところが、待てども待てども孵化は始まらず。予測した5〜6時間はゆうに過ぎ、10時間を過ぎても変化がない。
 あと一人自分が欲しくなる。
 トイレが困るのである。
 豪華な夕食を食べに行くどころか、夕飯は、スタジオに運んでもらった。
 今回は中断して別の卵の孵化を待とうかなぁ・・・という思いが僕を支配しつつあった。
 でもなぁ・・・、今朝カメラを構えた時よりは確実に孵化の瞬間は近づいているのだし、確率は高くなってきているのだ。
 それをみすみす逃すのも勿体ない感じがする。
 いったい孵化はいつはじまるのだろうか?
 今晩中なら、待ってもいいと思う。
 でも、下手をしたら翌日になるのではなかろうか?
 すると、体力的に非常に厳しくなるので、どこかで仮眠を取っておきたい。ならば、仮眠のタイミングはいつがいいのか?
 さらに翌日は、家族が留守をするので、食事の問題もある。食事をどうしたらいいのか?
 待ち時間を5〜6時間と予測したことが、問題だった。少々長引いても対応できるよう、食べ物と飲み水は準備しておくべきだった。
 生き物の孵化、羽化、産卵の撮影は、非常に辛い。
 待たなければならないことよりも、その瞬間を逃すと、その個体の撮影に関しては終わってしまい、また新たにモデル探しから始めなければならないことが非常にキビシイ。
 年を取ったら、この手の撮影は出来ないかもしれないな、と思う。
 今回は、限界まで、仮眠も取らず待つことにした。踏ん張れるところまで踏ん張って、あとは運に任せることにした。
 カメラをセットしてから18時間後、その瞬間が訪れたのだが、残念ながら写真はイマイチで、要再チャレンジ。
「同情するならギャラをくれ。」
 なのです。


● 2014.3.26 時代

 僕よりも年上のカメラマンは、一種類の生き物の生きざまを紹介するような本をたくさん作ってきておられる。
 当然、産卵や孵化などの写真が必要になり、場合によっては生き物をスタジオに持ち込んだし、待ちに待った上で写真を撮った。
 それが、一昔前の、自然写真家の基本のスタイルの1つだった。

 だが僕よりも年下のカメラマンには、その手の写真を撮る人が少ないように思うし、そのタイプの写真を撮れる人が足りないという業界の人の声を耳にすることもある。
 今は、1種類の生き物を追いかけるよりも、企画物的な切り口の写真を撮る人が多いように感じる。
 僕は、ちょうどその境目くらいの世代になるのだが、1種類の生き物の生態を追いかける写真が流行らないのはとてもよく分かる。
 非常に辛いし、コスト的にもなかなか元が取れないのだ。
 では、何でそれをやっているのか?と言えば、声がかかるからだと言える。
 その人の生まれた時代、タイミング・・・。僕は、人には避けられない運命があると思う。
 先輩方が築いた世界があり、そこから生じるニーズがあって、そこに縁あって自分が存在したのだ、と。
 撮影が辛いかどうかは、考えないことにしている。



● 2014.3.25 潮の満ち引き

 今撮影中の磯のある小動物の卵は、とある出版物によると、大潮の日の夜、満潮のタイミングで孵化をするとされているのだが、本当かなぁと思う。
 いったいそれを、どうやって確認したのだろう?
 大潮で満潮と言えば水位が高く、磯の小さな生き物を継続して長い時間見るのは難しいし、しかもその生き物は卵を持ち歩く上に、外からでは見えない場所にしまっている。
 加えて夜となると、それをフィールドで観察するのはほぼ不可能であるように思える。
 因みに、僕の飼育下では、確かに大潮の前後と孵化が重なる率は高いと感じているのだが、夜、満潮のタイミングで、というのは当てはまらない。
 したがって、孵化のタイミングを予測することは難しく、その瞬間を撮影するには延々と待たなければならない。
 水槽内で、夜、満潮のタイミングで孵化してくれるのなら、時間が絞れるし撮影はグッと簡単になるのだが・・・。
 満潮の時間帯に孵化をしないのは、水槽には潮の満ち引きがないからという可能性もあり、水槽で満ち引きを再現すれば、撮影の待ち時間を、劇的に短縮できる可能性もある。
 そんな工作をするのは楽しそうだなと思う。




● 2014.3.22〜24 人間性

 随分前のことだが、ある方に誘われて九州南部へ撮影旅行に出かけ、帰りに一緒に食堂に入ったことがあった。
 出てきた食べ物を平らげ、最後にその方が、
「おいしかった〜、おばちゃんありがとう!」
 と実に愛想よく挨拶をして、僕らは店を出た。
 だが直後に、
「おい儲かった。おつりが500円多いんよ。」
 とニヤリとされた。

 僕は信じられなかった。
 もらい過ぎたお釣りをくすねたからではなかった。元々ズルいとよく指摘されている人だったし、それくらいのことはあり得ると思ったのだが、それを語れば自分が信用を無くすことが分からないのが、僕には信じられなかった。
 言葉は悪いが、頭が弱い人だなぁと思った。
 ズルいという意識はなく、これからいろいろな経験を積む機会がある若者ならともかく、お年寄りに近い年齢の出来上がった人間が今後変わることはないのだろうなと思えた。
 僕は、人は欠点に魅力があると思うし、弱点や癖や欠点がある人が嫌いではないのだけど、ズルいまま延々と変わりそうもないのは楽しくなかった。
 また、撮影中のマナーの悪さにもウンザリだったので、それを機会に付き合いはやめてしまった。
 写真のセンスには、時にハッとさせられることがあった。強引で我儘な分、豪快で力強い写真だった。
 だが、実につまらないズルもちょいちょい目についた。写真展で展示されている鳥の写真が、実は剥製だったこともあった。

 さて、先月のこと、トンボ探検隊の西本晋也さんの
「イイ場所をあるらしいんで、今年のトンボ合宿はそこかなと思うちょるんですよ。」
という話に胸が躍った。
「今年はむちゃくちゃ忙しいんで参加できない可能性が高いんですけど、声だけは掛けてくださいね。」
とその場でお願いをした。
 トンボの撮影もさることながら、トンボ探検隊のみなさんと一緒に過ごす時間は実に楽しい。みなさんが決して品行方正な人だとは思わないし、煩悩を抱えておられるのだろうが、それらを自分で1つずつ解決しておられるように僕の眼には映る。
 かと言って、
「こうあるべきだ。」
とか、
「ああすべきだ。」
と人を仕切るようなこともなく、みんな自分で考えるのである。
 一緒に過ごすのなら、やっぱり、相手の人間性って大切だなと思う。



● 2014.3.21 続・野焼き

 ちょっと天候が崩れたこともあり、二日続けて画像処理に打ち込んだのだが、予定よりも成果が上がらないので、自分にがっかりだ。
 ここ2週間くらいで撮影した画像を、当初は昨日の一日で必死に片づけてしまおうと気合を入れていたのだが、2週間分を片づけるどころか、一日分を整理するので精一杯だった。
 今日は、その続き。
 野焼きの翌々日に、焼けた平尾台を歩いた時の画像から目を通し、そのあとは花と虫の組み合わせの撮影の画像を見ていった。
 ひたすらにパソコンに向かって、何とか3日分を片づけることができた。







 僕には、仕事として写真を撮る以外に、写真集を作りたいという願望がある。
 だが現実には、依頼された仕事で手いっぱいであり、写真集を作るための自由な撮影をする時間はない。
 今の段階では、フリーで撮影できるのは、年に10日程度だと思う。
 どこかで、時間を作り出したい。
 それで、仕事に関しては、とにかく手っ取り早く撮影ができる、合理的で有利な道具を新しいテクノロジーの道具をどんどん導入することにした。
 
 それから、画像処理は、何とかせないかんな、と思う。
 普段は、だいたい丸一日撮影すると、その画像を処理するのにほぼ一日を要しているのだが、そんなに時間がかかっているようでは、自由な撮影をする暇がないのは当然だと言える。 



● 2014.3.16〜20 野焼き

 3月8日に撮影した平尾台の野焼きの写真に、ようやく今日目を通すことができた。撮影後の画像処理は、その時の感動がまだ残っているうちに片づけるのが望ましいと思うが、ここのところ慌ただしくて、撮った写真を見る暇がなかったのだ。






]


 火をより近くから撮影しようと、カメラを持ったおじいさんが道路を渡ったところ、警備の人が慌ててやってきて、道路を渡らないようにと注意する。
 しかし、おじいさんは一切聞く耳を持たず、
「今撮っちょるやろうが。」
「決まりですから。」
「あと少しで撮り終わるから、どっかいけ。」
 と駄々をこねる。
 撮影者のマナーの問題はよく指摘されるところだが、僕はだいたい人が集まるところに行かないこともあり、ここまで性質の悪い奴がいるとは知らず、大変に驚かされた。

 騒動が収まりしばらくして、火をつける担当の人が目の前の草に火をつけ始めたら、報道のカメラマンが二人、サッと僕らの前に割り込み写真を撮り始めた。
「カメラマンさんよぉ。人が写真撮っとるのが分からん?前に割り込まんでくれ。」
 と元からそこでカメラを構えていた男性が抗議をした。
 報道カメラマンとして、そのポジションからどうしても撮影しなければないならともかく、みんなと同じ位置から撮影しても、何の差し障りもないように僕には思えた。
 
 しばらくすると、今度は一人の見物客がカメラの前に立ち、
「お〜い、そこに立つな。」
 と カメラを構えた別のおじさんが、怒号を浴びせる。
 そこに立つななどと言われると、これまた何かが違うように思えてくる。
 ふと、昔熊本県阿蘇で一心行の大桜を撮影した際に、アシスタントを引き連れたプロと思しきカメラマンが、
「すいませ〜ん。撮影中なんでカメラの前に入らないでください。」
 と見物客に声を掛け続けていたことが思い出された。
 立ち退けと求められた女性が、
「じゃあ、私たちはいったいいつ桜を見たらいいんですか?」
 と反撃をすると辺りから拍手が起きた。
 早い者勝ちという考え方もあるだろうが、どんなに先に来ていたとしても、その人が占有する権利はないという面もある。
 人の前に割り込むやつは好きではないが、かと言って、そこどけというやつも、僕は好きにはなれない。
 撮影マナーに限らず、近年、絶対にこれが正しいと言えるものなどまずないな、と思う気持ちが強くなってきた。
 いろいろな考え方や感じ方の人がいることを頭に入れ、どんなに自分が正しいと思ってもある程度の謙虚さをもって振る舞うべきなんじゃなかろうか、と。
 同時に、それはみんなの合意を待っていても決して一致しないし何もできないということでもあり、人は時に自分の信じることを貫かなければならないことがある。
 まあ、貫くにしても、自然写真などという仕事は、その点実に気楽でいい。
 もしも自分が安倍総理やプーチン大統領だったら・・・などと考えると。



● 2014.3.8〜15 一息

 幾つかの撮影が重なり、とにかく慌ただしかった。
 ここ数日は、食べる、最低限寝る、撮影の準備をする、写真を撮る、打ち合わせをする、といった必要最低限のことをするのみで一日が終わった。
 僕は、撮影の精度を上げるために、基本的に一日に1種類の撮影しか予定しないことにしているのだが、そんな理想を貫くゆとりもなく、午前、午後、夜と次から次へと写真を撮った。
 撮影の最中には色々なことが思い浮かぶし、それを自分自身のために書き留めておきたいと思うのだが、その暇もなく、今となっては何を考えていたのかさえ記憶にない。
 
 今シーズンは、生まれて初めて海の生き物の撮影を引き受けた。
 撮影の中心は、スタジオに設置した水槽での撮影になり、13〜17日の潮が高くなるタイミングに合わせてその最初の本格的な撮影の予定を組んでいたのだが、やり方がまずくて手詰まりになり、その結果、ちょっと一息つく時間ができた。



● 2014.3.6〜7 研究

 ここのところ、引き受けた仕事をやり遂げられるかどうかが不安で、押しつぶされそうな感覚になる。
 生き物の繁殖がらみの撮影には運不運もあればシーズンもあるから、プレッシャーがかかる。今回撮影する生き物は、飼ったことはおろか、良く見たことさえない上に、僕がほとんど知らない環境に住んでいて、既存の情報も大変に少ない。
 だが自然写真の仕事には、見通しが立たないことにチャレンジしなければならない面がある。なぜなら、僕らの本作りには、すでに知られていることをまとめて一般の人の目に触れるようにする役割の他に、研究であり論文でもあるという側面があるからだ。

 仕事で約束したことができなければ、誰しも心苦しい。
 そもそも仕事の種類によっては、見通しが立たないのに引き受けることが不誠実である職種もあり、その場合は、よほどに特殊なアクシデントが起きない限り果たせる約束をしなければならないだろう。
 不用意に引き受けることで、依頼者に迷惑をかけてしまう。
 だが研究的な要素がある仕事の場合は話がまったく違ってくるし、仮に約束を果たせなかった時の心苦しさに耐えるのも仕事の一部だと言える。
 不確定な要素が多い仕事を回避するのは、必ずしも誠実さではなく、自己防衛になってしまう。
 それを十分わかっているつもりだが、やっぱり苦しいなと思う。
 苦しいと書くと心配してくださる方もおられるから、別に不幸ではないことを書いておこうと思う。



● 2014.3.5 ニコン1V2



 ニコン1V2のストロボ取り付け部分。
 一般的なストロボとは全く異なる規格を採用しているので、専用ストロボ以外は使用することができない。
 専用ストロボが充実しているのならそれでもまだ使えるが、専用ストロボのシステムは現時点ではお粗末だし、将来も充実させられるとは到底思えない。
 ニコンのこの選択は、本当に疑問だ。
 そこで、ニコン1で一般的な規格のストロボを使用できるようにしてみた。



 左から順に
 ニコン1のストロボ取り付け箇所に、一般的なストロボを取り付けられるようにする金具。ただし電気接点は設けられておらず、この金具を取り付けると一般的なストロボが付くが、光らせることはできない。 (マルチアクセサリーポートアダプター AS-N1000)

 小型の雲台

 メスネジ

 オスネジ

 スレーブ

 これらを順につないでニコン1にセットする。
 接続に使用した雲台やネジは、普段から何となく集めているもので、そうした接続系は男のロマンだと言える。



 ニコン1の内蔵ストロボを光らせると、スレーブがその光を拾う。
 内蔵ストロボとスレーブの距離が離れる、或いは周囲が明るすぎると、スレーブが内蔵ストロボの光を感知できなくなるが、上の画像くらいの距離ならまず大丈夫だろうし、場合によっては黒いもので覆いを作って内蔵ストロボの光をスレーブに届きやすくすればいい。



 スレーブには一般的なストロボを光らせることができるシンクロ接点があるので、その接点とストロボをコードで接続すれば、ニコン1で普通の規格のストロボを使用することが可能になる。



● 2014.3.4 ガス欠

 北九州の都市高速道路で、アクセルを踏んでも車が進まなくなった。
 しかもトンネルの中。
 原因は、ガス欠だった。
 いや、一時的なガス欠と書いておこう。
 僕が普段使用している軽自動車のガソリンメーターは、残りが少なくなると、まだまだ慌てるほどではないはずの時に急に残量の表示がストンと落ち、燃料切れの警告ランプが付くことがある。
 坂道なら車の傾きでそんなことがおきるのも分かるのだが、平坦なところでそうなる。
 しばらくすると、メーターの残量は元の位置に戻るから、単なるメーターの不具合であり燃料は十分にあるのだと思っていたのだが、今回はそれで車が止まったのだ。
 燃料がどこかに吸い込まれたり、また出てきたりしているのかな?
 しかも、都市高速のトンネルには、車を止めれる路肩どころか、人が避難できる路肩もないので、本当に参った。
 車の速度が落ちてくるので、焦ったまま、まずはハザードランプを点灯させた。
 周囲の車が警戒してよけてくれたのを確認して、車を停止してエンジンをかけ直してみたら、運よく始動してくれた。
 一番近いインターから、大慌てで下車して、燃料を満タンにした。

   割と最近、家族連れの車が高速道路で故障して走行車線に止まってしまい、トラックに追突され死亡事故が起きたことをニュースで耳にしたことがある。
 なんで走行車線に?と思ったのだが、なるほど、相当に焦りを感じることが分かった。
 車に乗る人はそうしたケースを真剣に想定して、イメージトレーニングをしておいた方がいい。
 まずは、真っ先にハザードランプを点灯させること。
 それから、エンジンが動いているのか、それとも停止して惰性で車が走っているのかを確認すること。
 エンジンが止まっているのなら、惰性で走りながら、ギアをニュートラルにしてエンジンをかけてみる。特にAT車は、P以外では、Nでしかエンジンはかからない。
 それでもエンジンがかからない場合は、何度もアクセルを踏むなどして運転しながら解決しようとしないこと。そんなことを試みる暇があるなら、とにかく左によって、少しでも安全なところに車を止めることだけを集中して考えるべきだろう。



● 2014.3.2〜3 更新のお知らせ

 今月の水辺を更新しました。


● 2014.3.1 記帳

 確定申告の準備で預金通帳を開いてみて驚いた。
 昨年のある期間、通帳に一度も記帳をしなかった結果、細かな明細が省略され、お金の動きの合計金額だけが記載された時期があるのだ。
 カタツムリ図鑑の制作で忙しくて、必要なお金をもっぱら近所のATMでおろすだけで、およそ半年銀行に行く暇がなかったのだ。
 去年はそんな年だったし、今年はちょっとゆっくりしたいと思っていたのだが、当面引き受けた仕事に日程をつけ、予定表に記載をしてみたら、どうも去年以上にハードな年になりそうだ。
 ちょっと怖い。

 もっと写真の仕事でお金がもらえたらなぁと思うことがある。
 そのお金で贅沢をしたいのではなくて、引き受ける仕事の量を減らして、その分丁寧な仕事をしたいのだ。
 でも、中には、仕事の量と質を見事に両立させている方もおられるのだから、それは僕の言い訳かな。いや、言い訳なんだろうな。
 この世界は結果の世界なのだから、それをできている人がいる限り、自分もそれをめざして努力すべきなのかなぁ。




   
先月の日記へ≫

自然写真家・武田晋一のHP 「水の贈り物」 毎日の撮影を紹介する撮影日記 2014年3月分


このサイトに掲載されている文章・画像の無断転用を禁じます
Copyright Shinichi Takeda All rights reserved.
- since 2001/5/26 -

TopPageへ