撮影日記 2013年6月分 バックナンバーへ今週のスケジュールへTopPageへ
 
 

2013.6.29〜30(土〜日) 写真展のお知らせ









3人展だった恒例の写真展に、大田利教さんが加わり、今回から4人展になりました。

場所     北九州市小倉南区 平尾台自然観察センター

開催期間  7月2日(火)〜8月31日(土) 9:00〜17:00

休館日   毎週月曜日 ただし夏休み期間中は無休

出品者   野村芳宏(植物・風景写真)10点
       西本晋也(トンボの写真)10点
       武田晋一(水辺の風景写真)10点
       大田利教(星の写真)3点

入館料  無料(無料駐車場あり)


CanonEOS7D EF-S15-85mm F3.5-5.6 IS USM SILKYPIX

 写真展の展示作業中に雨が降ってきたので、作業終了後は、カタツムリの観察に出かけた。
 場所は、とある城下町。城下町の苔むした石垣はカタツムリたちの楽園であり、この場所は、おそらくツクシマイマイの世界最大の産地ではないかと思う。
 しかし、気象条件に左右されるカタツムリの観察。到着する頃には雨は上がり、カタツムリの姿はほとんどなし。
 僕は普段、仕事以外では滅多に写真を撮らないのだが、まだわずかに湿った地面と青空の組み合わせにひかれて、スナップ写真を撮影することにした。 


CanonEOS7D EF-S15-85mm F3.5-5.6 IS USM SILKYPIX

CanonEOS7D EF-S15-85mm F3.5-5.6 IS USM SILKYPIX

CanonEOS7D EF-S15-85mm F3.5-5.6 IS USM SILKYPIX

CanonEOS7D EF-S15-85mm F3.5-5.6 IS USM SILKYPIX

 城跡には学校があり、校庭の周辺には数種類のカエルが生息し、オニヤンマが飛び交う。
 

CanonEOS7D EF-S15-85mm F3.5-5.6 IS USM SILKYPIX

CanonEOS7D EF-S15-85mm F3.5-5.6 IS USM SILKYPIX

CanonEOS7D EF-S15-85mm F3.5-5.6 IS USM SILKYPIX
 
 
 

2013.6.21〜28(金〜金) ウンがつく 



 雨上がり。カタツムリ図鑑用のカタツムリを採集するために、林道沿いの藪をゆっくりと歩きながら見て回る。
 葉っぱの上に、黒っぽい小さな塊を発見。
 ん?ダニが獣が通りかかるのを待っているのかな?
 そう言えば、先月、広島でカエルの撮影中に、腕にわずかにチクッとした痛みを感じたのだが、ダニが食らいついた瞬間だった。
 僕は痛みに敏感で、小学生の時から注射が大の苦手。低学年の予防注射の際は、嫌だ嫌だと泣き喚き、最後に回された。
 僕とあと一人、誰だったか忘れてしまったが、やっぱり後に回された者がいて、病院の先生までの2〜3メートルの距離を数時間かけて歩く牛歩戦術を二人で展開したのだが、彼の方が先に折れた。
「ほら、〇○ちゃんは終わったよ。」
 という先生の言葉を、今でもよく覚えている。
 外堀から先に埋めにかかるとは、さすが、百戦錬磨のベテラン教師だ。が、それにしても、先生に丸め込まれるとは、意志が弱い裏切り者め!
 その黒い塊は、僕の心を一瞬、小学生時代にトリップさせた。
 


 ともあれ、黒い塊の正体を確かめてみることにした。 
 おやおや、ダニじゃなくて、カタツムリの糞じゃないか。
 この日の目的は採取だったので一旦そのまま通り過ぎたのだが、何となく気になってカメラを向けることにした。



糞の撮影を終え、また一旦立ち去ったのだが、まだ何かが気になるので、もう一度そこへ戻って葉っぱの裏側を見たら、落とし主が休んでいた。
 キュウシュウシロマイマイという白いカタツムリだった。
 


 せっかくだから、キュウシュウシロマイマイの色や形がよく分かる写真を撮影しておこう、と活動中のものを探してカメラを向けた。
 グーンと体を伸ばして葉っぱを渡り歩く姿が、実に凛々しい。
 いいぞ、いいぞ!
 ところが、もっと撮影に力を入れようとしたら、胴体を殻に引っ込めてしまった。
 おい、おい。なんで?
 一度不活発になったカタツムリは次にいつ活発になるか分からないので、撮影を切り上げ、また採集を続けようとカメラを片づけようとしたら、カタツムリは殻に引っ込むと見せかけて、糞を始めた。
 僕は、カタツムリの脱糞行為を激写した。
  
  
 

2013.6.20(木) 更新お知らせ 

5月分の今月の水辺を更新しました。。
 
 
 

2013.6.14〜6.19(金〜水) 常識 


オスメスが並んで泳ぐ

オスがメスの前でクルリと回る

オスがメスにそっと近づいて

産卵が始まる

卵を産み終えたメス

 久しぶりのメダカの撮影。
 ふと、以前本格的にメダカを撮影した昔を振り返ってみれば、僕の場合、とにかく無駄また無駄という感じ。あまりにもお粗末なことが多かった。
 僕は当時、写真の技術力向上のために修行しているつもりだったが、今になってみれば必要なのは写真術だったのではなく自分が大人になることであり、そのためにそれだけの時間が必要だった。
 よほどに才能に恵まれた人でない限り、ある程度以上写真を上手くなろうと思うのなら、なるべく偏見を少なくすることだと思う。いかにきちんと物が見えているか、当たり前のことが当たり前にちゃんとわかるかどうかが、写真の上達具合を大きく左右する。
 常識を身に付けることと言い換えてもいい。
 常識というと、例えば結婚式に呼ばれたらいくら包むとか葬式には何を着ていくなどといった話があるが、それらが分かるかどうかは、教わったことがあるか、あるいは覚えているかどうかの問題だから、それは正確には常識ではなくて知識だ。
 常識とは、何が理にかなっていて、何が自然で、何が当たり前かの話。
 ともあれ、昔、メダカの撮影で上手く行かなかった箇所は、今になってみれば、何でこんな当たり前の判断ができなかったのだろう?と思えるものばかり。
 
 
 

2013.6.8〜6.13(土〜木) 画像のみ 


NikonD800 AF-S NIKKOR 16-35mm f/4G ED VR SILKYPIX

NikonD800 AF-S NIKKOR 16-35mm f/4G ED VR SILKYPIX

NikonD800 Ai AF Micro-Nikkor 200mm f/4D IF-ED SILKYPIX

NikonD800 Ai AF Micro-Nikkor 200mm f/4D IF-ED SILKYPIX

NikonD800 AF-S NIKKOR 16-35mm f/4G ED VR SILKYPIX

NikonD800 AF-S NIKKOR 16-35mm f/4G ED VR SILKYPIX

NikonD800 AF-S NIKKOR 16-35mm f/4G ED VR SILKYPIX

 日記を更新する時間をなかなか作れないので、画像のみです。
 

 
 

2013.6.3〜6.7(月〜金) 掲載誌の紹介 



このは NO4 (6/10発売) 文一総合出版
自然雑誌・このはのインタビューを受けました。

 自然雑誌・このはの中に『自然のお仕事交遊録』というページがあり、3月発売のNO3では、昆虫写真家の高嶋清明さんが登場。
 その高嶋さんからのリレーで、6月10日発売のNO4で、僕がインタビューを受けました。全5ページです。
 
 
 

2013.6.1〜6.2(土〜日) 新しい本の紹介-2 



かんさつ名人になろう C
ざりがに
ポプラ社

 先日紹介した「かたつむり」と同じシリーズの「ざりがに」も、一部の特殊な写真をのぞいて、僕の写真で構成されています。
 図書館向けの本です。近所の図書館に、是非推薦してください。
 「かたつむり」同様、出版までに新しい写真を撮影する時間のゆとりがなく、基本的に過去に撮影した写真を提供しました。
 
 アメリカザリガニは子供たちに大変に人気がある。
 だから子供向けの本ではざりがには定番の生き物だが、本来日本に生息する生物ではなく、北米原産の外来生物だ。
 一般に自然愛好家は、日本の本来の生態系を乱すという理由で、外来生物を嫌う。
 したがって外来の生き物の生態にはあまり興味を示さないし、アメリカザリガニについて詳しい人は少ないように思う。
 生き物の写真撮影には時に生き物に関する知識が必要になるが、アメリカザリガニの場合、情報が思いのほか少なくて、インターネットや本ではその知識が大変に得られにくく、自分で一から調べていかなければならない。
 例えば、アメリカザリガニは生きている魚を襲って食べることになっているが、僕は、ザリガニが生きた魚を襲って食べるケースは、極めてゼロに近いと思う。

 外来の生き物に関する僕の個人的な意見は過去に何度か書いたことがあるが、繰り返し書くと、まず、外来生物は絶対的にいない方がいい。
 しかし現代のように物流を発達させた暮らしを人が求めるのなら、外来の生き物が日本に入ってくるのは当然のことであり、それをトータルで語る必要がある。物流の発達の恩恵を散々に受け便利な暮らしをしている人が、外来の生き物を忌み嫌い否定するのはズルいと思う。
 物を動かせば自分にとってありがたいものも動くが、ありがたくないものも動くのは当たり前のことだと言える。
 そうした物流の発達に付きまとう弊害を、工夫によってなるべく小さくしましょう、というのが僕の立場だ。
 そのためには、アメリカザリガニのことも、良く知ることが大切だと思う。
 
 
   
先月の日記へ≫

自然写真家・武田晋一のHP 「水の贈り物」 毎日の撮影を紹介する撮影日記 2013年6月分


このサイトに掲載されている文章・画像の無断転用を禁じます
Copyright Shinichi Takeda All rights reserved.
- since 2001/5/26 -

TopPageへ