今月の水辺 / 御輿来海岸

NikonZ7U
Viltrox AF 14mm F4.0 AIR STM ASPH ED IF
(撮影機材の話)
接写能力が高いという理由で小さな生き物をワイド接写するために購入した Viltrox AF 14mm F4.0 AIR STM ASPH ED IF が風景の撮影でも活躍し、重宝している。価格は格安の3万円台にもかかわらず、性能にこれといった不満はなく、おまけに大変に軽くて小さい。カメラのボディーに関しては、日本以外の国から日本製を脅かすような製品が近々出てくるとは思えないけど、レンズは、そう遠くないうちに、中国製がかなり食い込んくるに違いない。

撮影後記 

 富山県でホタルイカを撮影をした帰りに、気になる水辺に立ち寄ってみた。
 福岡〜富山の往復の交通費と取材費を出してもらったのだから、本当なら、あちこち寄り道をしてゆっくり帰宅をしたいところだけど、残念なことに今の時期は仕事が多くて、急いで帰らなければならない。
 一方で車の運転があまりに長くなると、疲れで事故を起こしかねないので、途中二泊して、その期間で撮影できる場所に立ち寄ることにした。
 時間にあまりゆとりがないので、確実性を重視して、マニアックな場所は避けることにした。
 ある程度名前が知られていて写真の需要が見込める場所を数か所ピックアップしておき、その日の天気に応じて、最終的な寄り道の行き先を決めた。
 ただそれでも、そうして撮影した写真の中から一枚を選ぼうとすると、僕の場合は、有名ではない場所になってしまう。
 名の知られた場所に行っても写真を撮った気になれないのだから、これは、もうどうしようもない。
 今月は、兵庫県の海辺の景色を選んでみた。
 兵庫県にはあまり行く機会はないけど、北部には、日本昔話で見たかのような景色の場所が山沿い〜海辺多く、車を走らせていて楽しい。
 
 さて、兵庫県の海辺で運転の休憩を取ろうと思ったら、景色が気になったので、写真を撮ることにした。
 この日は曇りのち晴れの不安定な天気。海上は何となくガスが出ていて、水平線がやや不明瞭なところに魅力を感じ、最初は、標準ズームレンズを使用して海を中心とした写真を撮った。
 次に、レンズをよりワイド側にズームして、海に陸地の風景を加えていった。
 水辺の写真の場合、絵画としての写真は別にして、記録報道的な側面を有する写真に関しては、手前に陸地が写っていることがマストに近い条件なのだ。
 その手前の陸地をどんどん広くしていったら、やがて標準ズームでは広角側が足りなくなったので、17mmからの広角ズームレンズにレンズ交換をして撮影を続けた。
 風景を撮影する場合、僕はそうして、よりワイド側に向かって撮影することが多い。
 ただしレンズがワイドになると、情報が多くなる分、主題がぼやけて写真が弱くなりがちなので、写真の強さに自分なりの基準を設け、その基準よりも写真が弱くならない範囲にはとどめる。
 この日は、ワイドズームで撮影した後、試しに14mmの単焦点レンズを使ってみたら、思いがけず良かったので、14mmで撮影した写真をベストとした。
 14mmレンズが捉えた海から山までが連続している景色は、僕がテーマとしている「生き物がたくさんいそうで楽しい風景」に合致する。
 使用した14mmレンズは、中国製の Viltrox AF 14mm F4.0 AIR STM ASPH ED IF という製品だった。
 接写能力が高いのと安価なのが特徴だが、使ってみると、小型で軽量な点がポイントとしてとても高い。ほぼほぼ邪魔にならないサイズなのでカメラバッグに入れっ放しにでき、入れっ放しにしておけば、やがてこのレンズが生きる状況が生じる。
 僕は、フィルムの時代から、小型軽量で接写能力が高いワイドレンズが欲しかった。
 接写能力が高いレンズと言えばレンズメーカーのシグマだったので、具体的には、シグマからそんなレンズが発売されることを期待した。
 ところがシグマのレンズは、たいてい大きくて、常に持ち歩くには不適だった。
 大きいのは、大口径の明るいレンズだったからだが、僕は明るさよりも小型軽量の方が希望だった。
 当時聞いたところによると、シグマみたいなレンズメーカーの場合、個性的なレンズが求められ、それゆえにレンズが大口径になるのだとか。言われてみれば、確かに明るいレンズは話題になりやすい。
 だとするならば、僕が欲しがっているようなレンズは、発売されないものと諦めていた。
 ところが近年になって、当時僕が望んだようなレンズ、すなわち、暗いけど、小さくて軽いレンズが中国のメーカーから発売されるようになった。
 実用的だけど、華があるわけではないレンズが発売されるようになったのは、時代が変わったから?
 それとも、中国のメーカーと日本のメーカーのビジネスのスタイルの違い?
 そこのところは僕にはわからないのだけど、中国の製品は日本製よりも、実用的なものが多いように僕は感じる。
 
 
 
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自然写真家・武田晋一のHP「水の贈り物」 毎月の撮影結果を紹介する今月の水辺・2026年5月分


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