2001年4月分

4月

29〜30日

(日〜月)

29日から数日間は雨の予報です。

雨の水辺を撮影するために宮崎県に移動をしました。

場所は、前回の取材と同じ、五ヶ瀬川の支流の日之影川です。

撮影機材は水に弱いため、雨の中でのカメラの扱いには気をつかいますが、雨に濡れ

た岩や葉っぱや木の幹はとても美しく、雨は、僕が好きな気象条件の一つです。

川や昆虫の撮影をして、撮影を終え、車に乗り込もうとしたときに、目の前の木の幹に

一匹のカタツムリが止まっていることに気がつきました。

カタツムリが冬眠から目覚め、動き回る季節になったようです。

あたりを探してみると、同じ種類のカタツムリが数匹見つかったので採集してかえること

にしました。

今年はカタツムリの撮影を予定しており、5月の上旬に一日くらい時間をかけて採集

するつもりにしていたのですが、思いがけず、他の撮影のついでに採集することがで

きました。

(フィルム4本撮影)

   
   
4月28日

(土)

今日は、大分県と福岡県の県境にある山国川の源流部を歩きました。

渓流をバックにした花の撮影がしたかったのですが、花が少なく、水量が少なかったため

一枚も写真を撮ることができませんでした。

いい渓流が多い県は、なんといっても山が深い熊本県や宮崎県なのですが、山国川では

時々、思いがけずいい写真を撮れることがあり、一年に何度かは、どこに行こうかと迷

った時に訪れる川です。

   
   
4月27日

(金)

20〜24日の熊本、宮崎取材のフィルムを現像しました。

まず、21日に撮影した雨の波紋。

水面にできる雨の波紋は初めての撮影でしたが、初めての撮影でデータがないため

多めに撮影をしましたが、いい写真とそうでない写真とがあり、とてもばらついた結果

になりました。

多めに撮影しておいて良かった。

どうしたら雨の波紋の形をはっきりと写すことができるのか勉強すべきことがありました。

それから、日之影川で撮影した渓流の写真。

日之影川は、大きくて美しい石が特徴の川ですが、雨で濡れた石が輝き、納得できる

写真がありました。

そして五ヶ瀬川のアユの写真。

これは、思ったよりも難しく、群れで川を遡上するアユの形がうまくまとまっておらず、

再度、撮影にチャレンジする予定です。

そして、湧き水の池で撮影した水草の光合成の写真。

ここは、何度も撮影している場所だけあり、思ったような撮影結果になりました。

ただ、今までは、池の美しさばかりを写し撮ろうとしていましたが、今回、光合成という

生き物の営みに目をつけて、写真を使って具体的な何かを伝える試みをしたことが

とても勉強になりました。

前回の取材の結果を見たことで次の取材に出かけることができます。

   
   
4月

25〜26日

(水〜木)

僕が一番好きな撮影場所は渓流です。

渓流は谷になっていて日が射しにくいため、春の訪れが遅いのですが、それでも5月に

なると日当たりがいい谷から春が訪れ、岩が苔むして緑に輝きはじめます。

昨日、今日は、渓流での撮影に備えて幾つかの準備をしました。

特に水中での撮影には、撮影機材以外に潜水用の道具が必要で、通常の撮影よりも

道具が多いため、念入りな準備が必要です。

一つ一つの潜水機材をチェックした他、ボンベに空気を充填していつでも水中撮影が

できるように準備をしました。

また、今日は博物館を訪ね、昨年採集して飼育を続けているカタツムリの名前を調べ

たり、カタツムリの生態を知るために何冊かの本に目を通しました。

   
   
4月24日

(火)

今日は、一日雨。

撮影用のカタツムリの採集を試みましたが、捕まえることができませんでした。

カタツムリは4月下旬から5月上旬に動き出すらしいのですが、まだ動き出していないの

かもしれません。

今年は、カタツムリをたくさん撮影する予定で、梅雨時の雰囲気がある写真やカタツムリ

の生態を一通り撮影したいと考えています。

   
   
4月23日

(月)

今日は、熊本での撮影です。

天気は朝から快晴。

一昨日、雨が水面に落ちた時にできる波紋を撮影した湧き水の池に潜り、水中のようす

を撮影しました。

今日撮影をした湧き水の池は、年間を通じて水温が19度に保たれており、一年中水草

が枯れることなく繁茂しています。

植物は二酸化炭素を吸収して代わりに酸素を放出する光合成という働きをおこない

ますが、水草も植物なので水中で光合成をおこないます。

水草が光合成の際に水中で放出した酸素は泡となり水面に向かって立ち昇るため、

水の中では光合成を目で見ることができます。

今日は、その水草の光合成のようすを撮影しました。

午後からは阿蘇に移動して、定点撮影しているイチョウの木を撮影。

さらに、白水村にある湧き水を数ヶ所まわり、最後に熊本市の水前寺公園に立ち寄り

ました。

(フィルム3本撮影)

   
   
4月22日

(日)

今日の宮崎は、朝から快晴のいい天気でした。

今日は、五ヶ瀬川に沿って川を下り、延岡市まで足を伸ばしてみました。

延岡市の貝の畑町には五ヶ瀬川を横切る堰があり、ちょうど今の時期から五月の上旬

にかけて、五ヶ瀬川を遡上するアユの大群が次々とジャンプして堰を乗り越えていく姿を

見ることができます。

まだまだ、遡上するアユの姿が少なく、満足のいく撮影はできませんでしたが、堰の

付近の水辺で一日を過ごしました。

堰には、アユや鳥の撮影にきた数人のカメラマンがいましたが、その中にいた二人組

から声をかけられました。

二人は、数年前に、僕が宮崎県の大崩山の中にある三里ヶ原という場所を取材をした

時に、僕の前を歩いていた二人組です。

三里ヶ原は、登山道を数時間かけて登らなければたどり着かない場所にある沢

で、三里ヶ原にたどり着くまでの間、数時間も近くを歩いていたので、たった一度の

言葉を交わすこともなかったほどのさり気ない出会いですが、お互いに顔をおぼえて

しまったのです。

(フィルム5本撮影)

   
   
4月21日

(土)

昨日からの計画通り、今日の午前中は、湧き水の池の水面にできる雨の波紋を撮影

しました。

雨によって水面にできる波紋を撮影するのは、実は初めてです。

撮影そのものは難しくはありませんでしたが、水面にピントを合わせると、水面に浮かん

でいる小さなほこりが予想外に目立ち、ゴミがない場所を探すのに手間取りました。

日頃は気付かないような、わずかなほこりでも、撮影にはとても邪魔になります。

写真をシャープに撮れば撮るほど、ゴミまでがシャープに写ってしまうからです。

午後からは、予定を変更して宮崎県まで移動。

五ヶ瀬川の支流の一つである日之影川で撮影をしました。

雨の日には、雨の日に適した被写体があります。

今日撮影した雨の水紋は、もちろん雨の日にしか撮影できませんが、それ以外でも、

渓流の岩などは雨に濡れるととてもきれいに写ります。

(フィルム9本撮影)

   
   
4月20日

(金)

今日は、移動日です。

直方の自宅を出発し、熊本の益城郡にある湧き水の池のほとりに来ています。

今日から火曜日まで、益城郡の周辺で撮影をする予定です。

明日は、九州南部を中心に雨の予報なので、雨の撮影をしようと思っています。

空中を落下している雨の撮影は、単に雨が降っているだけでなく、雨と同時に太陽の光が

射しているなどの特殊な条件が整わなければならず、そんなにたくさんのチャンスがある

わけではありません。

しかし、雨そのものを撮影しなくても雨を表現する方法はあります。

例えば、水面に落ちた雨の波紋を撮影するような方法です。

明日は、湧き水の池に落ちた雨の波紋の撮影を試みることにしています。

その後は、僕の一番好きな渓谷の一つである緑川を歩いてみる予定です。

   
   
4月19日

(木)

メダカが水面に浮かんだ餌をつつく様子をテスト撮影したフィルムの仕上がりました。

ほぼ、僕の思ったイメージで撮影されていましたが、画面の明るさだけが、やや暗めに

写っていました。

その点だけを修正すれば本番の撮影ができそうです。

   
   
4月18日

(水)

今日は、昨日からの予定通り、モンシロチョウを室内で撮影するためのセットを組み上げ

テスト撮影を済ませました。

テスト撮影をしたフィルムは、明日の朝にも現像に出します。

今週は、金曜日から熊本に撮影に出かけ、来週の火曜日に帰宅する予定です。

その間に、今日のテスト撮影のフィルムが現像されて届けられることになるので、

モンシロチョウの本番撮影は、来週の水曜日以降になる予定です。

(フィルム1本撮影)

   
   
4月17日

(火)

ようやく、完全に風邪が治りました。

ほぼ治まっていた咳が完全に止まり、食欲がもどってきました。

今日は、午前中にザリガニが穴の中に隠れている様子の撮影を、午後からは、モンシロ

チョウが菜の花畑を飛ぶ様子を室内で撮影するための準備をしました。

飛んでいるチョウの姿は屋外で自然状態で撮影することができますが、撮影の内容に

よっては、室内で撮影セットを使用して撮影した方が確実性が高く、今回の撮影に関して

は室内での撮影の方が適していると判断しました。

昨年の秋に同様の方法でアマガエルのジャンプを撮影しましたが、今度はチョウの撮影

です。

昨年、アマガエルを撮影した時には、撮影セットの作り方に不慣れな点があり、改良を

しなければならない点が残りましたが(写真の色が悪かった)、今回は、その時の反省

を踏まえて準備をしており、今の所、問題点もうまくクリアーできたように思います。

明日、撮影セットを完成させテスト撮影をして、本番の撮影に臨む予定です。

(フィルム2本撮影)

   
   
4月16日

(月)

メダカは、上のあごよりも下のあごが長く、自分の体よりも上にある餌、例えば水面に

落ちている餌などを食べるのに適した口の構造をしています。

逆に、水の底に沈んでいる餌は、普段泳いでいるままの姿勢では、飛び出した下あごが

邪魔をして食べることができず、底にある餌を食べる時は頭を底に、尾っぽを水面の方

に向け逆立ちの体勢で食べなければなりません。

今日は、そうした口の構造による食べる時の姿勢の変化を水槽内で撮影しました。

底の餌を逆立ちして食べる様子は、普通に、簡単に撮影することができますが、水面の

餌に底の方から近づいて食べるようすの撮影は、簡単なようで難しく、今まで何度か撮影

を試みて、まだ、納得できる写真が撮れていません。

撮影が難しい理由は、水槽にはガラスが使用されていることにあります。

水の中から水面を撮影するためには、見上げるような角度で撮影をしなければならない

のですが、水槽の場合、カメラと水面との間にガラスがあり、水面を見上げるために

ガラスに対して斜めの方向から水槽内を覗き込むと、中にあるものが歪んで見えてし

まうからです。

ガラスを通して、ガラスの奥にあるものを撮影する時には、ガラスに対して垂直に構える

ことが基本なのですが、水面を撮影するためには、その基本に逆らわなければならない

のです。

いろいろなアイディアを考え、試行錯誤をしながら撮影をしましたが、うまく撮影できる

方法が見つからず、「今日もダメか。」と諦め気分になりました。

ところが最後に、これまで使用していたレンズとは違うレンズを試してみると、完璧とまで

はいかないまでも、かなりいい感じで撮影ができそうな角度が見つかりました。

今日、新たに使用したレンズは、水槽撮影にはほとんど使用をしたことがないレンズ

であったため、今日は、そのレンズを使用してフィルム1本分の写真を撮り、その結果

をテスト現像してみることにしました。

(フィルム3本撮影)

   
   
4月15日

(日)

今日の午前中は、昨年秋から定点撮影をしているイチョウの木を撮影しました。

今日撮影したシーンは、葉っぱを落としたイチョウの木の枝に新緑の葉っぱが出てき

ている様子です。

季節によるイチョウの木の変化を撮影するためには、最低1年の時間がかかります。

一年の間に、もしかしたら、僕が撮影ポジションに選んだ場所に家が建てられてしまうか

もしれませんし、木が枯れてしまったり、伐採されてしまうかもしれません。

また、撮影をする時には、太陽の角度や位置を頭に入れておかなければなりませんが、

太陽が通る軌道は年間を通して変化するため、秋に撮影を始めた時にはちょうどいい

撮影ポジションが、季節の変化に伴って、撮影に適さないポジションになってしまう可能

性もあります。

定点撮影は、簡単そうでいてやってみると難しい撮影です。

定点撮影をすることで、より注意深く自然を見る習慣が身に付いたように思います。

(フィルム2本撮影)

   
   
4月

13〜14日

(金〜土)

今日は訂正があります。

3月の20日のメモの中で、メスだけで単独飼育しているアメリカザリガニが無精卵を

生んだと書きましたが、無精卵であるはずの卵が孵化しました。

卵は無精卵ではなかったようです。

では、なぜメスだけで単独飼育していてオスがいないのに子供がうまれたのでしょうか?

産卵をしたメスのザリガニは昨年の秋に採集して、その後、オスとは隔離をして飼育を

してきたものです。

考えられることはただ一つ。

昨年の秋に採集した時点ですでに交尾を終えていたという可能性です。

その時に受精をした卵がメスの体の中で待機していて、約半年も経ったこの春に産み

落とされたのだと思います。

ザリガニのような小さな生き物の卵がお母さんの体の中で半年も待機していて、季節を

見計らって孵化するなんて、すごいですね。

   
   
4月12日

(木)

先月のちょうど今ごろにかかったインフルエンザの症状からようやく開放されそうな雰囲

気になってきました。

発熱はようやく37度前後まで下がりました。

夕刻から寝るまでの間に激しかった咳もようやく治まりそうな気配です。

今晩は、まだ多少の咳が出て苦しいのですが、このままの感じで治まると、明日からは

本格的に仕事を再開できそうです。

体調が悪い時は室内での撮影やパソコンに向かうような作業をしようと日頃は思っている

のですが、本当にきつい時はそれどころではありませんね。

ホームページの更新をするわずかな時間さえ苦痛になってしまいます。

僕は滅多に病気をしないし、一月も発熱が続いたのは初めての体験なので、その間に

感じられることもたくさんありました。

当り前に仕事への意欲が湧き、仕事に臨めるだけでとても幸せなんですね。

日頃、きついだとか辛いだとか考えていることが、いかに厚かましいことだったかを考え

ると冷や汗ものです。

   
   
4月11日

(水)

ザリガニの親子の撮影は終わりましたが、ザリガニを撮影した水槽では、脱皮の様子を

撮影するために子供のザリガニの飼育を続けています。

子供のザリガニなので小さくて、数もほんの数匹ですが、ザリガニはとても水を汚します。

撮影用の水槽には、自然の水辺を再現するために砂利や石が入れてありますが、

ザリガニを飼育すると砂利や石が汚れ、汚れた砂利や石は、あっという間に苔で覆われ

てしまいます。

今日は、飼育用の水槽からザリガニを出し、代わりにヤマトヌマエビを入れ、

ヤマトヌマエビに砂利や石についた汚れを食べてもらうことにしました。

ヤマトヌマエビが食べ始めると石についた苔はみるみる減っていき、まるでタワシで丁寧

に磨いたかのようにきれいになります。

今日は、水槽の中に入れてあった大きめの石についた苔に数匹のヤマトヌマエビが

たかり食べている姿を撮影しました。

   
   
4月10日

(火)

今日の午前中は肺のレントゲン写真を撮影。

その後、治療のための点滴注射をして風邪の治療をしました。

午後からは、ホームページの更新。

今月は、メダカの卵の成長を紹介することにしましたが、スキャナーの性能の関係で、

神秘的な卵の様子が全く思ったような画質にならず、がっかりです。

僕の使用しているスキャナーはフィルム専用のものではなく紙にプリントされたものや

文字などを取り込むためのものなので画質には若干の問題があります。

どうしても撮影機材の購入が優先し、スキャナーなど直接に撮影に関係がない道具は

後回しになってしまいますが、さすがに今日は専用のフィルムスキャナーがほしいなと

感じました。

(フィルム1本撮影)

   
   
4月9日

(月)

今朝、目を覚まし目を開けようとすると、目やにで瞼がくっついていて、右目が開きま

せんでした。

目やにを指で落とし鏡を見ると、右目の白目の部分が充血しています。

眼科にいき診察をしてもらった結果、風邪で抵抗力が落ち、菌に感染された結果の

結膜炎でした。

今年は、僕が住んでいる福岡県の筑豊地区を対象にした出版物の発行を計画していて

自然以外にも、文化や教育や子育てなど幾つかのテーマを取り上げたいと考えおり、

そのために、何人かの会いたいと思っている人がいます。

咳ばかりの状態で会いに行くのも失礼だろうと考え、風邪の完治を待っているのですが、

なかなか良くなってくれません。

(フィルム1本撮影)

   
   
4月8日

(日)

今日は、一日ゆっくりと休養をして風邪の治療をしようと思ったのですが、咳がひどくて

くつろげません。

特にここ2〜3日の夕方〜夜にかけては、ひっきりなしにといっても言い過ぎではない

ほどの咳です。

不思議と作業をしていると咳が治まるので、疲れない程度の仕事をして時間を過ごす

ことにしました。

   
   
4月

6〜7日

(金〜土)

阿蘇での桜の撮影後、風邪の症状が悪化して咳とのどの痛みが治まりません。

安静にしておいた方が早く完治することがわかっていても、そうはいかないところが自然

を相手にする仕事の厳しいところです。

今年は、不思議と阿蘇の桜の撮影と体調の不良とが重なり、雪の中の大桜の撮影の時

も、そして今回の開花した桜の木の撮影の時も、体調の異常を感じているときに無理を

して阿蘇に出かけるはめになり、その結果、約一ヶ月もの間、風邪をこじらせた状態が

続いています。

しかし、思ったような雪が降る日や桜が満開になる日、さらに風の強さや雲の量など

の気象条件も合わせて考えると、撮影可能な日は一年に数日しかなく、雪と桜の撮影

などは、年によっては一度も撮影チャンスがないこともあります。

また、仕事には締め切りもあります。

一つ自分が好きなことをするためには、とても多くのものを捨てなければなりません。

例えるなら、隙間にはまった100円を取り出すために体力を使い、その結果お腹が

すいて1000円の食費が必要なのにそれを我慢して100円儲けたと喜ぶようなものです。

「好きなことをしていいですね。」という人は多いのですが、僕は、人と違った世界に

足を踏み込むことなく、普通に生活することができればそれが一番の幸せだと思います。

ところが普通であることにも素質が必要で、堂々と、なんの迷いもなく普通であることは、

誰にでもできることではないように思います。

少なくとも僕にはそんな素質が備わっていないようです。

   
   
4月5日

(木)

今朝は5時30分に起床。

体調は本調子とは程遠く、咳と吐き気が止まらないのですが、撮影を始めると、いつも

のように一切の体の不具合を感じなくなりました。

桜は完全な満開とはいえないものの、ほぼ満開です。

誰かが撮影をしていると、他のカメラマンはその人よりも前にでて撮影をすることができ

なくなります。

有名な木だけあって早朝からライトアップが行われる夜間まで、人が途切れることが

ないほどの人出なので、その日の朝に、誰かが最初にカメラを構えた場所が撮影の

最前線となるため、誰よりも早く現場に出かけなければなりません。

まだ薄暗いうちに大桜の撮影ポジションにカメラを設置して、太陽が適当な位置に昇った

時点で撮影を終えました。

(フィルム6本撮影)

   
   
4月4日

(水)

前日の熱は、なんとか治まりました。

しかし、明らかに体調がおかしいので今朝はゆっくりと寝て9時30分に起床し、午前中は

ヒメダカが卵を水草に産み付けるシーンの撮影、午後からは、田んぼを流れる水路を

再現した撮影セットを作る作業をして一日を終えました。

水路を再現したセットはかなりの出来栄えです。

今晩からは、桜を撮影するために阿蘇に向かいます。

桜は今朝の時点で五分咲きですが、気温の上昇に従って急激に開花しているとの情報

です。

明日は、満開とまではいかなかったとしてもかなりの割合で開花していると思われます。

また、明後日以降の天気が思わしくなく、雨が花を散らしてしまう可能性があるので、

早めに撮影しておいた方がいいと判断しました。

   
   
4月3日

(火)

先月の中旬にインフルエンザにかかり約一週間発熱がおさまりませんでしたが、その後

も咳だけがとまらず完治できずにいます。

いつになったら咳が治まるのだろう?ともどかしく思っていたところ、今日は、再び39度

を越える発熱です。

午前中は、田んぼの水路を再現した撮影セットを作る作業をしたり、田んぼの水路の

中を再現した水槽を作る作業をしたのですが急に体が気だるくなり、午後からは仕事

ができなくなってしまいました。

(フィルム1本撮影)

   
   
4月2日

(月)

今日の午前中は、菜の花の間を飛び交うモンシロチョウを撮影する予定だったのですが、

風が強すぎて撮影ができませんでした。

午後からは、新しく設置した大型水槽でのテスト撮影、現在使用中の撮影水槽の水替え

、フィルムの整理などの雑用をこなした他、新たに撮影用水槽を一つ増設しました。

また、田んぼの間を流れる小さな水路を再現した撮影セットを作るための買い物を

しました。

田んぼの水路にはメダカやザリガニが生息していますが、現在では大部分の水路が

コンクリートで固められ土の水路を見かけなくなり、自然な感じで撮影できる場所が

なくなってしまいました。

そこで、事務所の駐車場の片隅に土の水路を再現してみることにしました。

   
   
4月1日

(日)

飼育室でザリガニの世話をしている時に、今にも脱皮を始めそうなザリガニがいることに

気がつきました。

さっそく撮影に取り掛かったのですが、今日は、飼育用の機材にトラブルが生じ、撮影を

することができませんでした。

水槽には中の水をきれいにするフィルター(ろ過装置)が取り付けられていて、常に水槽

内の水を吸い取り、きれいにした水を水槽内に吐き出していますが、そのフィルターの

動きが弱まり、水をきれいにする働きが弱まってしまったのです。

撮影用の水槽の周囲は、カメラや三脚やストロボや水槽内を照らす照明、水槽内の水を

きれいにするフィルターなど、たくさんの機材でごった返しているため、いったんトラブル

が生じると、とても面倒なことになってしまいます。

フィルターを修理しようと作業をしていると、他のものに触れてしまい落っことしてしまった

り、その落っことしたものが機材と機材の狭い隙間に入り込んでしまったり、それを

取り出そうとしてさらに別のものを落っことしてしまったりと、今日は失敗だらけの一日

でした。

   
   
2000/04〜